シアトルの生活情報&おすすめ観光情報

ワシントン州の医療保険制度改革は、今後どうなりますか

さまざまな分野の専門家が読者の皆さんの質問にお答えします。

ワシントン州の医療保険制度改革は、今後どうなりますか

< 回答者|コミュニティー・ヘルス・プラン社  デビッド・キナードさん>

現在、アメリカでは医療保険制度改革が大きな話題となっていますが、この改革は、医療ケアへのアクセスを保証し、高騰する医療コストを引き下げることを目的としています。

ワシントン州では、100万人を超える住民が健康保険に加入していないと見積もられています。多くの低所得者にとって、民間市場では手ごろな価格の代替保険がありません。医療保険の適用拡大のほとんどが2014年まで実施されないことから、州民にとって残った選択は、最も治療コストの掛かる救急治療室となります。医療保険に関する解決策を早急に見出さないと、州民とその家族は財務危機に陥ってしまいます。

多くの州が連邦政府からの助成金を待っている中で、ワシントン州は行動を起こし、今すぐ州民にオプションを提供することによって医療保険制度改革を率先して推進しています。

2010年7月1日から、ワシントン州民は同州のコミュニティー・ヘルス・プラン社を通じて提供される新しいワシントン・ヘルス・プログラムが、手ごろな価格で利用できるようになりました。基本医療保険と共に州の保険局が管理、運営するこのワシントン・ヘルス・プログラムは、2014年まで待てない何千人という保険未加入のワシントン州民に橋渡しをすることになります。

ワシントン・ヘルス・プログラムは、ほかの個人向けプランより低いコストで高い給付を提供すると共に、その保険料は民間の個人向け保険の平均をはるかに下回ります。個人向け市場で利用できる高コストの民間保険に対する手ごろな価格の代替保険でもあります。

保険料は月額100ドルくらいまでと、低く抑えられます。35歳の人ならば、居住地と選択する付保オプションによって、125ドルから183ドルの保険料が見込まれますが、これは、民間の保険市場で得られる保険料をはるかに下回るものです。また加入者が支払う控除免責額と自己負担額も低く抑えられることができるでしょう。

このプログラムに応募するには、米国市民である必要はありませんが、ワシントン州の住民でなくてはなりません。

(2010年8月)

コミュニティー・ヘルス・プラン社 デビッド・キナードさん


手ごろな価格の保険商品を通じて、より多くの人々に質の高いヘルスケアを提供。同社は、州保険局と協力して、ワシントン・ヘルス・プログラムを始めとした、医療保険の選択肢や質を確実に提供できるように図っている。

Community Health Plan of Washington 
TEL: 1-800-440-1561 ウェブサイト:www.chpw.org