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池上泉さん:『シアトル自然の会』を主宰

 
ノースウエストで活動するグループや活躍している人にフォーカスしてお届けするこのコーナー。
今回は『シアトル自然の会』を主宰する池上泉さんをご紹介します。
自然に逆らわず、自然を師に学んでいきたい

▲豆腐作り歴は40年にも! 豆腐はもちろん無添加

健康をテーマに始めた会
“健康的に生きること”と“ピンピンコロリ(生きているうちはピンピンとしていて、コロリと逝くこと)”を目的として、『シアトル自然の会』を立ち上げたのは1995年。現在、会員は130名で、だいたい40代以上の日本人が集まっています。

メインの活動は、年に10回の会報誌『ひろば』の発行で、心や体の健康に役立つ情報を載せています。例えば小食に関する利点を紹介する号や、活性酸素を除去する働きを持つインドネシアの納豆『テンぺ(Tempeh)』についての号など、トピックはいろいろあります。この会報などの評判が口コミで広がり、会員が増えています。でも、会員になったからといって“have to(…しなければならない)”ということは何もありません。無理をせず、できる範囲で人の役に立てることをすればいいのですから。

そのほかには、健康に関するテーマで講演会を開いたり、添加物をいっさい使用しない豆腐などの作り方、そしてコンニャクやショウガ、豆腐を使った湿布の作り方と手当て法についての講習会を開催したりしています。

「役立った」という声がうれしい
会を始めたきっかけは、夫が病気になったこと。看病の間、食事の大切さを痛感し、当時は手当て法も知らなかったので「あの時、知っていれば……」と後悔もしました。そこで、勉強したことをほかの人達にもお伝えしたいと思い立ったのです。「病気になってからでは遅い、できるうちに備える」ことが大切です。

今は多くの人が健康不安を抱えています。健康になるためには、自然食を取り入れたり運動したり、ストレス──特に人間関係の悩みは大きく免疫力を落とします──にも注意が必要です。つまり、健康を維持するということは、「これだけやればいい」というものではないのです。また、添加物の少ない食品を食べるとカンが鋭くなります。

『シアトル自然の会』を運営している上で何よりの励みになっているのは、私の発信する情報がどんな小さなことでも誰かの役に立ったり、良い効果が現れたという喜びの声を聞くことです。健康法も十人十色、自分に合った方法を模索する際の参考にしていただきたいのです。
自然に添って生き、人様から巡ってきた善意を今度は別の人に返す──それだけのことですよ。

池上泉さん
シアトル自然の会主宰 池上泉さん
岡山県出身。ご主人の仕事で’58年、アラスカに渡る。’68年ワシントン州エドモンズに移住し病気のご主人の看病に専念するが’90年、ご主人逝去。看病期間に得た知識・最新情報を人にも伝えたいと『シアトル自然の会』を創立。

【シアトル自然の会】
’95年発足、現在会員130名。年10回の会報の発行のほか、日本人講師による健康に関する講演会、霊気法、温熱療法、豆腐やこんにゃくなどの手作り講習会を開催中。会費年$13。TEL:206-542-8011