シアトルの生活情報&おすすめ観光情報

【私の転機】ANAシアトル支店 空港所マネージャー 中村亮太郎さん

最新インタビュー & バックナンバーリスト »

シアトルやポートランドで活躍する方々に人生の転機についてインタビュー

ANAのシアトル支店で、総務や毎日のフライトの責任者として飛行機のオペレーションに携わる中村さん。シータック空港のオフィスで、これまでの転機を伺いました。(2019年10月)

ANAシアトル支店 空港所マネージャー 中村亮太郎さん
中村亮太郎(なかむら・りょうたろう)

東京都出身。2001年、大学院修了後、総合電機メーカーに入社。06年2月ANAに入社し、成田空港ステーションコントロール部に配属。09年、運航管理者資格(国家資格)を取得。11年4月、商品戦略部に異動。17年1月よりシアトル支店に配属、現在に至る。
Web: www.ana.co.jp

子どもの頃、伊丹空港の近くに住んでいた時期があり、父が私と姉をよく空港に遊びに連れて行ってくれました。そのせいか、子どもの頃から飛行機が大好きなんです。今、姉はキャビンアテンダントなので、姉弟でその影響を受けたのでしょう。

大学では、工場やプラントなど何か大きいものを手がけたいと、機械関係を専攻。大学院修後は総合電気メーカーに入社し、工場に向けた技術関係の営業として充実した日々を過ごしていました。しかし、ある時、札幌出張の航空券を取るため、ANAのウェブサイトを見ると、偶然、キャリア採用の告知が出ていたんです。飛行機や航空会社にはずっと興味があったので、これが転機となり、採用試験を受けてANAに総合職として入社しました。採用の連絡をもらった時の喜びは今でも忘れられません。

– ANAの成長と共に海外が身近なものに
最初に配属されたのは、成田空港のステーションコントロール部。ここでは運航ルートや気象についてパイロットとフライト前にブリーフィングをしたり、機体のバランスを考えながらどこに貨物を積むのかを決定したりしていました。仕事をしながらの勉強は大変でしたが、家族の支えもあり、運航管理者という国家資格も取得。ここで飛行機に関する基礎を学ぶことができました。

その後、商品戦略部に異動。ここは機内とラウンジのサービスを考える部署で、機内販売での電子マネーの導入や国内線のプレミアムクラスのサービスなどに携わりました。15年頃からは、機内のWi-Fiの導入や機内エンターテインメントシステムの開発に携わり、月に1、2回は出張でLAに行くように。頻繁にアメリカに行き、仕事をするようになったことや、ANAの海外便の就航都市数が飛躍的に増えたことから、だんだんと肌感覚で海外が近くなり、いつしか機会があれば海外で仕事をしたいと思うようになりました。

– シアトルのANA、アメリカでのANA
念願叶い、17年からシアトルに異動。現在はシアトル支店の総務とシアトル便の責任者として、安全のためにさまざまな判断をする飛行機のオペレーション業務に携わっています。上司はアメリカ人、部下もアメリカ人という環境は初めてです。何かトラブルがあっても、いつまでも引きずらず、彼らは切り替えがうまいなあと感心します。

シアトル支店・空港所の全15人はチームワークが良いですね。飛行機を安全に飛ばすには、チームワークは非常に大事なことです。お客様からANAのスタッフやサービスを褒められた時、うれしいし、やりがいを感じます。

また、国産旅客機MRJの開発を間近で見られるのは、シアトルならではの大変貴重な経験です。ここが航空の街であると肌で感じています。

シアトルは競合が多いので、これからが正念場です。より一層、お客様との接点を一つ一つ大事にしていかなければと思っています。また、今後は、さらにアメリカ国内でのANAの認知度を上げていきたいです。多くの日本人は、ANAをご存知でしょうが、アメリカではまだまだ知られていませんので、アメリカ人にとっても、もっと身近な航空会社になりたいと思っています。

ANAシアトル支店 空港所マネージャー 中村亮太郎さん
▲ 昨年夏、モーゼスレイクのMitsubishi Aircraft Corporationを訪問(中村さんは左から2番目)。
Photo courtesy of Mitsubishi Aircraft Corporation

 

 
*情報は2019年10月現在のものです

アメリカ生活に関する他のコラム » 
シアトル関連の最新記事などについて »