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アメリカのクレジットカード、クレジット・ヒストリー

アメリカでは、クレジットカード取得や住宅や自動車のローンを組むのにクレジット・ヒストリーが必要。クレジット・ヒストリーとは何か、日本から渡米したばかりの時に、クレジット・カードを取得する方法などを説明します。

※ 下記の情報は、テレフォンガイド 2024年度版/生活情報を元に作成しています。

クレジット・ヒストリーとは?

お金を「借りて返した」記録がクレジット・ヒストリー(Credit History)。できるだけ公平性を持つ「信用度のものさし」としてアメリカでは広く利用されている。アメリカではこれがないとクレジットカードが簡単に発行されず、住宅ローンや自動車ローンも組めないか、驚くほど高い利率が付けられる。

クレジット・ヒストリーはクレジットカードを発行している銀行などから信用調査会社(CRA)3社:Equifax (www.equifax.com)、Experian(www.experian.com)、TransUnion(www.transunion.com)に共有され、信用調査会社は履歴や負債額などを基にクレジット・スコア(Credit Score)を算定する。通常、点数はFICOスコア(アメリカで最も一般的なスコア算出モデル)で300~850の範囲内にあり、600~690で「Fair」、700以上は「Good」、800以上で「Excellent」とされる。2022年の全米平均は714前後と言われている。

ハイスコアなら借家の申請がスムーズになったり、低利率での借り入れや高額なローンの利用が可能になったりする。クレジット・ヒストリーは、各信用調査会社で年に1度だけ無料で照会でき(有料であれば何度でも可)、間違いを見つけたら信用調査会社に訂正を求められる。なお、2020年より、Equifaxでは、年に1回の無料レポートに加え、ウェブサイトにアクセスまたは、1-866-349-5191に電話することで年間6件のクレジットレポートを無料で受け取ることができるようになった(2026年まで)。

クレジット・ヒストリーがない場合はどうする?セキュア・カード(Secure Card)など

アメリカに来たばかりの人が新たにクレジット・ヒストリーを作るには、まずは銀行で、セキュア・カード(Secure Card)を発行する。見た目は普通のクレジット・カードと同じだが、預金口座に担保(Collateral)として入れた額(Deposit)までを口座から引き出せる点がクレジットカードと異なる。セキュア・カードの利用でクレジット・ヒストリーが徐々に形成される。

また、クレジットヒストリーのない渡米間もない日本人を対象にした特別な審査基準を設けているカード会社「ANA CARD U.S.A」、「JAL USA CARD」、「Premio」などもある。

 

アメリカでのクレジット・カードの利用上の注意

前述のクレジット・ヒストリーに自信がない場合は、拒否されたことも記録に残るので、むやみにクレジットカードの申請を行わないようにしたい。過剰にクレジットカードを所有していたり、クレジットカード間のトランスファーにより債務返済を先延ばししたりすると、クレジット・ヒストリーに影響。余分なクレジットカードは整理すること。

与信限度額に対して残高に余裕をもたせること、期限(Due Date)を守り、最少返済額以上を支払うことが、クレジット・ヒストリーの改善につながる。

  • 短期間に複数のカード申込書を送らない。短期間にたくさんの問い合わせがあると、信用調査会社から減点される可能性が高まる。
  • 収入に対してカード枚数(総与信枠)が過剰、または過度なバランストランスファーによる債務返済の先延ばしはスコアにマイナスの影響を与える。
  • 恒常的に与信枠に余裕が無い、または与信枠を超えた利用が続くとスコアの減点対象になる。
  • 最低支払い額(Minimum Payment)以上を期日までに小切手、オンライン、自動口座引き落としなどで支払う。期日から30日遅れると遅延が警告され、60日を過ぎると記録が残る可能性がある。通常、記録は7〜10年残り、スコアが低下したり、新規クレジットカード申請で不利に働いたりする。支払い期日(Due Date)を守ると高く評価される。
  • 利用した覚えのない記録があればカード会社で訂正手続き(Dispute)を行う。すると、対象金額分の支払いが一時停止され、事実確認が終わるまで保留される。加盟店が利用を証明できなければ支払いは一切不要で記録にも残らない。定期的に明細書に目を通す習慣を身に付けたい。
  • 不要なカードを解約したら解約手続きの3〜6カ月後に確実に解約されているか確認する。

アメリカでクレジットカードの盗用があった場合

アメリカにおいて、もしクレジットカードの盗用の疑いがあれば、カード会社と前述の信用調査会社のいずれかに連絡し、不正警告(Fraud Alert)があるか確認。被害に遭ったアカウントは即停止され、新しいカードに差し替えられる。連邦取引委員会(FTC)(https://www.identitytheft.gov)では被害者向けの情報が網羅され、クレジットカード会社に提出する「ID Theft Affidavit」のダウンロードやレポート送信が可能である。

 

※問い合わせ先は「シアトル/クレジットカード」または「ポートランド/クレジットカード」のリストを参照。

 


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