シアトルの生活情報&おすすめ観光情報

2004年のローカルニュース

シアトル・タイムズに掲載の記事を要約してお届けしています。

2004年12月

12月30日(木)グレゴア候補、次期州知事に認定される

ワシントン州知事選挙の手作業による再集計で129票差で勝利していた民主党のクリスティン・グレゴア候補が30日、同州次期州知事として認定された。
サム・リード州務長官はグレゴア候補の認定を発表した会見で「現在の時点で不正な点は認められていない」と述べた。

しかし共和党のディノ・ロシ候補は、選挙システムに絶望的な欠陥があったとし、州議会に再選挙を要請。法廷で争う可能性があることも示唆した。

グレゴア候補の陣営はロシ候補は最新の選挙結果を認めるべきだであるとし、再選挙に400万ドルもの税金を費やすことは無責任な行為であると述べている。

12月29日(水)エベレットの艦船2隻、被災者支援でスリランカへ

米政府は28日、ワシントン州エベレット海軍基地をベースとする原子力空母「エイブラハム・リンカーン」と誘導ミサイル駆逐艦「シュープ」をインド洋津波の被災者支援のためにスリランカに派遣することを決定した。
同艦船2隻は停泊中の香港から南シナ海に向けて出向し、今週末に現地に到着。タイのウタパオ基地に設置された捜査本部と連携し、サンディエゴ海軍基地をベースとする強襲揚陸艦と合同で救難や物資輸送などの救援活動を行うという。

空母「リンカーン」は1日に5万ガロンの飲料水を生成することができる水処理システムを装備し、2つのヘリコプター飛行隊と40人の医療スタッフを擁する。

12月28日(火)ノースウエストの慈善救助団体らが地震被災地支援

ノースウエストを拠点とする慈善救援団体らが、26日にインドネシア沖で発生した地震および津波による被災者の支援活動を開始している。
ワシントン州フェデラル・ウェイを本拠地とするワールド・ビジョンでは、アジアに在住する救護隊員8,000人を動員するとともに、世界各国から通信・物流・コンピューター関係の技術系救済スペシャリストを派遣。ワールド・ビジョンでは、今後1年以上に渡り、食料・毛布・衣服などの物資配給から仮設住宅の建設、また、将来的な住居建設やコミュニティーの復興に携わっていく予定だという。

ほかにも、ベルビューを本拠地とするノースウエスト・メディカル・チーム(http://www.nwmedicalteams.org)が29日にボランティアの医師、看護婦、救急救命士、救急医療士の派遣を予定しており、ポートランドを本拠地とするマーシー・コープ(http://www.mercycorps.org)も食料や医薬品などの物資配給および仮設住宅の建設などを行う救急隊員を派遣している。両団体への寄付・寄贈に関する詳細はウェブサイトで入手可能。

12月27日(月)インドネシア沖の地震で2万2千人以上が死亡

26日にインドネシアのスマトラ島沖で発生したマグニチュード9の巨大地震および津波による影響で、インド洋沿岸のアジア諸国で2万2,000人以上が死亡した。現在、各国で数千人以上の行方不明者がいること、震源地付近の被害が確認されていないこと、また、マラリアやコレラなど飲料水を媒介とした病気の蔓延などから、死亡者数の合計は今後さらに増加すると予想されている。
地震および津波による被害は、インドネシア、インド、スリランカ、ソマリア、タイ、マレーシア、ミャンマー、モルディブ、バングラディッシュ、セイシェルの10ヵ国にも及び、被害総額は数十億ドルに上ると見られている。

インドネシアおよびタイ政府は、今回の地震による津波警告の発令が遅かったことが被害拡大の要因となったことを認めているが、インド洋沿岸地域には津波警告システムが存在せず、津波による脅威の深刻度を理解していなかったとも述べている。

12月23日(木)ワ州知事選挙、グレゴア候補が勝利

ワシントン州最高裁判所の判決により、ワシントン州知事選挙の再集計に新たに含められたキング郡の700票の未集計票の集計が終了し、民主党のクリスティン・グレゴア候補が共和党のディノ・ロシ候補に130票差で勝利した。
ワシントン州共和党は、ロシ候補に投票したが間違えで棄却されたと主張する91人の宣誓供述書をキング郡に提出して、これらの票の集計を検討するよう要請していたが、拒否されていた。

この選挙結果は、ワシントン州務長官によって12月30日に認証される予定だが、共和党はこれを不服として認証後に正式に法的な措置をとる可能性がある。

12月22日(水)最高裁、問題となっていた票の集計を決定

ワシントン州最高裁判所は22日、ワシントン州知事選挙の手作業による再集計にキング郡で棄却された数百の投票が含まれるべきであるという判決を下した。
これはワシントン州民主党が選挙管理委員会の間違いで集計されなかった投票を手作業による再集計に含めるよう要求して起こしていた訴訟の審理で決定したもの。共和党側は州法はキング郡に間違いを訂正する権利を与えていないとして、これに反対していた。

キング郡は同選挙の勝敗を決定する最後の重要な郡であり、最終的な再集計の投票数は22日午後に発表される予定となっている。

現在は共和党のディノ・ロシ候補が7票差でリードしているが、キング郡の再集計終了時には民主党のクリスティン・グレゴア候補が勝利すると見られている。

12月21日(火)量販店に車が激突、7人がケガ

20日夜、買い物客で混み合うピュアラップのフレッド・マイヤーに乗用車が突っ込み、7人が負傷するという事故が発生した。
車を運転していたのは67歳の男性で、車をバックさせようとしたところ、ギアがそのまま動かなくなって店舗に激突。ガラスやメタル製ドアを壊して店舗に突っ込んだという。

ピアス郡保安官事務所は事故の原因について捜査を進めている。

12月20日(月)Archway社のホリデー・クッキーがリコール

米Archway社は同社のホリデー・クッキー「Holiday Cashew Nougat Cookies」を、ガラスの破片が混入されている可能性があるとしてリコールした。
リコールの対象となるのは同クッキーの10オンス入りパッケージで、賞味期限が2005年2月28日、3月3日~5日、3月24日、そして製品コード番号が2750002054の商品。

Archway社では顧客に同クッキーを購入した店舗へ返却、または1-800-850-2307まで問い合わせるよう呼びかけている。

12月17日(金)米ファイザー、「セレブレックス」の心臓発作リスクを発表

米製薬大手ファイザーは17日、同社の関節炎治療薬「セレブレックス」が心臓発作のリスクを増大させることがわかったと発表した。がんの予防効果を調べる2つの長期臨床試験の1つでリスクの増加が認められたという。
アメリカでは「セレブレックス」と同じCOX-2抑制剤に分類される関節炎治療薬「バイオックス」を製薬大手メルクが今年9月に同様の理由で販売中止および自主回収を行っていた。

12月16日(木)モノレール運転再開

メモリアル・デーの火災以来運転休止となっていたモノレールだが、16日午後、シアトル・センター・ステーションにてオープニング・セレモニーが開かれ、運転を再開した。
レッド・トレインは係員によって試運転済みだが、火災にあったブルー・トレインの方は、まだ整備の必要があり、春頃には運行予定である。

12月15日(水)スモーキー・ポイント近くのI-5で大事故

15日午後1時40分頃、スモーキー・ポイント近くのI-5北方面で車3台の衝突・炎上事故が発生し、1人が死亡、7人が負傷した。
ワシントン州パトロールによると、南方面を走行中だった車が中央分離帯を超え、北方面を走行中だった車2台に衝突し、爆発・炎上したという。

I-5北方面の206番出口付近は現在、この事故の捜査のために閉鎖されており、復旧までには数時間以上かかると見られている。

12月14日(火)ワ州最高裁、民主党による訴訟を棄却

ワシントン州最高裁判所は14日、同州知事選挙の最初の開票およびマシンによる再集計で拒否された投票の見直しを求める民主党の訴訟を棄却した。
民主党は現在行われている手作業による再集計に、これらの投票を含めるよう要求していたが、最高裁はワシントン州法の「すでに集計または開票された投票のみが再集計される」という記述に基づき、郡選挙委員会によって拒否された投票は再集計には含まれないという決断を下した。

この決定は、キング郡で12日に発見された561票の未開票には影響せず、これらの票は15日に選挙委員会で照合が行われる。

手作業による再集計は12月22日には完了する見込みで、新しい州知事の就任式は1月12日の予定。

12月13日(月)西部ワシントン地域で数百軒が依然として停電

週末のウィンドストームの影響で、ワシントン州とオレゴン州のピュージェット・サウンド・エナジーがカバーする約1,000軒が依然として停電状態となっている。
停電が続いている地域は、ワシントン州はブラック・ダイヤモンド、アーバン、メイプル・バレー、イサクア、ノースベンド地域で、オレゴン州はポートランドとマルトマ郡の一部。

ピュージェット・サウンド・エナジーは、13日午後までにはすべての地域で電力の復旧作業を完了したいと話している。

12月10日(金)西部ワシントン地域の河川に洪水警報

西部ワシントン地域を通過中のストームの影響による大雨で、スカイコミッシュ、スノホミッシュ、スノコルミー、スティラガミッシュ、トルト、スココミッシュ、ボガシェルの6つの河川とスノホミッシュ郡都市部に洪水警報が発令された。また、クララム、グレイ・ハーバー、ジェファーソン、キング、メーソン、スカジット、スノホミッシュ、ワットコム郡の河川には洪水注意報が出されている。
メイソン郡では、スココミッシュ川の水位の上昇により、スココミッシュ・バレー・ロードの一部が閉鎖されている。

この大雨は10日深夜まで降り続く模様で、気象予報士は車の運転には十分気を付けるよう警告している。

12月9日(木)シアトル学区、複数の学校閉鎖を検討

シアトル学区は9日、破産を回避するために複数の学校の閉鎖を検討していると発表した。
シアトル学区は生徒数の減少や校舎の修理・修繕費の増加、生徒のテスト準備費用の増大などが原因で、来年度の予算がすでに900万ドル不足。学校10校を閉鎖することによって700~1,000万ドルを節約できるとし、今後5年間で12~22校の学校を閉鎖して約2,000万ドルを節約したいと希望している。

しかし、これに反対する保護者らは、「シアトル学区は新しい学校建設に多大な予算を費やし、校舎の修理や修繕をおざなりにしてきた。1クラスの生徒数は現在でも多すぎる状態なのに、閉鎖した学校の生徒をどうやって割り振るのか?」と懸念を表明している。

12月8日(水)エドモンズのロード・レージ事件で容疑者逮捕

エドモンド警察は6日にエドモンズの住宅街で発生したロード・レージ(苛立ちやストレスなどが原因となる車社会の無法行為)による暴行事件で、17歳の少年を逮捕・拘留した。
警察によると、容疑者の少年は住宅街を走行中に自宅ドライブウェイからバックで車を出してきた被害者のアルバード・アルセスさんと衝突事故を起こしそうになったことに腹を立て、アルセスさんに殴る蹴るなどの暴行を働き、頭に重度の傷害を負わせたという。

アルセスさんは病院に運ばれたが、重度の脳内出血で重体となっている。

12月7日(火)共和党、民主党による訴訟の棄却を要求

ワシントン州知事選挙の手作業による再集計に関し、民主党が最初の開票およびマシンによる再集計で拒否された投票の見直しを求めて起こした訴訟で、共和党とディノ・ロシ共和党候補は7日、この訴訟を棄却するようワシントン州最高裁に要求した。
共和党は、この訴訟は同選挙の再集計を混乱させ、選挙投票のやり直しという結果をもたらす可能性があり、再集計は最初の開票で有効と認められた票のみを対象にすべきである、と主張。一方の民主党は、ワシントン州法の「郡選挙委員会は投票されたすべての票を再集計する」という記述に基づき、拒否された投票も再集計に含まれるべきであると主張している。

ワシントン州最高裁判所はこの訴訟に関する審理の日程をまだ決定していない。

12月6日(月)イスラム過激派、サウジの米領事館を襲撃

6日、サウジアラビアのジッダにある米領事館がイスラム過激派に襲撃され、12人が死亡した。
サウジ治安部隊によると、過激派グループは領事館に手りゅう弾を投げ込んで侵入。現地スタッフを人質に立てこもったが、3時間におよぶ治安部隊との銃撃戦で鎮圧された。

ブッシュ米大統領はイラク暫定政府のヤワル大統領と会談後、「テロリストは無実の人々をランダムに殺害し、我々に脅威を与えてサウジアラビアとイラクから撤退させようとしている。イラクでの選挙実施は、なおさら重要な意味を持った」と述べた。

サウジアラビアでは2003年から西欧諸国をターゲットとした攻撃が続発しており、今年5月にも過激派による攻撃で外国人19人を含む22人が死亡している。ジッダには現在、約9千人のアメリカ人が居住している。

12月3日(金)ワ州知事選挙で民主党が州全体の再集計を申請

ワシントン州民主党は3日、州知事選挙で州全体の手作業による再集計を申請するために必要な70万ドルの資金調達に成功したことを発表した。
民主党のクリスティン・グレゴア候補は、一部地域のみでの再集計ではなく、州全体での再集計を希望しており、これが行われなかった場合には敗北宣言を行うと発表していた。

再集計はほとんどの郡で8日から開始され、法的な異議申し立てなどがなかった場合、23日には終了する予定。

12月2日(木)ワットコム郡で偽インフルエンザ予防接種事件

ワットコム郡のスーパーマーケット3店で、偽のインフルエンザ注射が買い物客らに接種された事件で、警察と保健局が看護婦になりすまして接種を行った女性の行方を追っている。
偽インフルエンザ予防注射は、11月5日にコストカッターのリンデン店とブレイン店、11月13日にフードパビリオンのリンデン店で、合計約130人の買い物客に1回30ドルで接種された。この女性は店のマネージャーに直接電話を掛け、看護婦サービスから派遣されたなどと偽り、予防注射接種の許可を得たという。

12月1日(水)I-5の交通事故で1人死亡、12人がケガ

スカジット郡北部のI-5で30日、乗用車とミニバン2台の衝突事故が発生し、1人が死亡、12人がケガをした。
事故が起こったのは30日午後6時過ぎで、I-5を北方面に走行中だった乗用車が前の車を追い越そうとして運転を誤り、中央分離帯を乗り越えて南方面を走行中だったミニバン2台と衝突した。

乗用車を運転していた17歳の少女は死亡、同乗していた男性は重傷を負った。ミニバン2台に乗車していた7人と4人の計11人も負傷し病院に搬送された。

2004年11月

11月30日(火)スパナウェイの高校生ら、学校爆破計画で逮捕される

ピアス郡保安官事務所は30日、学校爆破計画を企てた容疑で、スパナウェイ・レイク・ハイスクールの生徒3人を逮捕した。
逮捕されたのは18歳の少年と少女、16歳の少年の3人で、彼らの自宅からは手書きの学校見取り図のほか、爆破計画が詳細に記された文書やノートなどが押収された。

容疑者の3人は取り調べで、銃器や爆発物などを使用して学校を占拠する計画を立てていたことを捜査官に示唆しており、学校で12年間からかわれ続けてきたことや政府への反抗などが犯行計画の理由だと話しているという。

保安官事務所では彼らが武器などを入手した形跡はなく、計画実行までに2年はかかっただろうと話している。捜査官らはまた、彼らがほかの生徒にも計画への参加を持ちかけていた可能性があり、すでに計画を知っていた生徒もいるとしてさらに捜査を進めている。

11月29日(月)キティタス郡の少年行方不明事件で家族が協力を拒否

セントラル・ワシントンのキティタスで11歳の少年が9月から行方不明になっている事件で、少年の父親と内縁の妻が捜査への協力を拒否して論争を呼んでいる。
行方不明になっているのは、リチャード“コーディー”ハインズJr.君で、9月11日に父親と口論になった後、夜中の2時30分頃に家を出たまま戻らず、翌朝6時頃に警察に捜索願いが出されていた。

家族が捜査に関するコーディー君の姉妹へのインタビューを拒否したため、警察は幼児虐待が行われていた可能性があるとして児童保護サービスに姉妹の保護を要請。家族はその後「弁護士を伴わないインタビューには応じられない」として捜査への協力を拒否している。

警察は「家族が弁護士まで雇って協力を拒否するという行為は理解できない。なぜ息子を捜したくないのだろうか?」と家族に不信感を抱いている。少年の母親は幼児虐待罪でフロリダの刑務所に服役したことがあるが、警察はこの母親を容疑者から除外しているという。

警察はコーディー君の行方不明事件に関する情報を呼び掛けている。

11月24日(水)ワ州知事選挙、再集計結果の軍配はロシ候補に

ワシントン州知事選挙の再集計が終了し、共和党のディノ・ロシ候補が42票差で勝利した。結果が僅差であったことから、民主党が手作業による再集計を要求するのは必至と見られている。
手作業による再集計要求は州総務長官による再集計結果認証後3日以内に行われる必要があり、作業にかかる費用は要求者の負担となる。要求者は州全体または州の一部地域のみの再集計を要求することができるが、一部地域でのみ行われた結果により勝敗がくつがえされた場合、州は州法で定められている州全体での手作業による再集計を行う義務がある。

ワシントン州のサム・リード総務長官は、手作業による再集計が要求された場合、作業は12月6日から開始されるとしている。

11月23日(火)エドモンドで父親が娘2人を殺害して自殺

エドモンドで22日、父親が娘2人を殺害して自殺するという事件が発生した。
父親は事件の直前に、友人や家族に自殺をほのめかす内容のEメールを送っていたという。

Eメールを受け取った友人から通報を受けた警察が駆け付けた時には、父親はすでに自殺した後で、家の中からは8歳と11歳の娘2人の遺体が発見された。

11月22日(月)フレッド・マイヤー、肉製品の重量偽造で訴訟

米大手スーパーマーケット・チェーンの「フレッド・マイヤー」が販売している食肉製品の重量を違法に表記して消費者に損害を与えたとして、キング郡最高裁判所に集団訴訟が起こされた。
訴訟の対象となるのは、アラスカ、アイダホ、オレゴン、ユタ、ワシントン州の130店舗。

訴訟によると、フレッド・マイヤーは食肉製品の値段を正味重量に風袋重量(パッケージの重量)を含めて計算して表記する過剰請求を5年間にわたって行ってきたという。

フレッド・マイヤー側のコメントは得られていない。

11月18日(金)連邦テロ対策捜査官、強制捜査で17人を逮捕

連邦テロ対策捜査官は18日、西部ワシントン地域の住宅やビジネス・オフィスなど19カ所で強制捜査を行い、銃刀法違反、移民法違反、銀行詐欺の容疑で17人を逮捕した。
捜査官らは強制捜査による家宅捜索で、ライフルや拳銃などの銃器のほか、爆発物や毒物の取り扱い文書や都市部での戦闘マニュアルなどを押収。

銀行詐欺はテロリズムの資金調達を行うためであった可能性が高く、また、西アフリカのガンビアからの不法入国を共謀するためのパスポートや移民文書などの偽造も行われていたという。

11月18日(木)ワシントン州知事選挙、261票差でロシ氏が勝利

17日夜に開票が終了したワシントン州知事選挙は、共和党のディノ・ロシ候補が261票差で民主党候補のクリスティン・グレゴア候補に勝利した。しかし、票差がわずかであったため、同選挙は州法で義務付けられている再集計が行われる。
投票日から2週間以上を費やして行われた開票結果は、ロシ候補が137万1,414票、グレゴア候補が137万1,153票。票差はわずか261票、0.01パーセントであった。

再集計は20日から開始される予定。

11月17日(水)Kマート、110億ドルでシアーズと合併

米ディスカウント小売り業大手、Kマート・ホールディング社は17日、米小売業老舗のひとつであるシアーズ・ローバック社と110億ドルで合併契約に合意したと発表した。この合併により米国で3番目に大きな小売り企業が誕生することになる。
合併後の名称はシアーズ・ホールディングス社となる予定だが、現在の「Kマート」と「シアーズ」各店はそのまま名称を変えずに運営される。

この合併により、シアーズ・ホールディングス社の合計店舗数は3,450店となり、年間歳入は550億ドルと予想されている。新企業の会長にはKマート・ホールディング社のエドワード・ランパート会長が、シアーズ・ローバック社のアラン・レーシー最高責任者は副会長兼最高責任者に就任する。

11月16日(火)裁判官、乳幼児餓死事件の母親に保釈金200万ドル

キング郡裁判官は16日、1歳4カ月と生後7カ月の息子2人を餓死させた容疑で、14日に逮捕された母親のマリー・ロビンソン容疑者(36歳)の保釈金を200万ドルに決定した。
検察側はロビンソン容疑者が無職で生活保護を受けており、居住していたアパートからも立ち退きを要請されていることから、逃亡の危険があると主張していた。

ロビンソン容疑者の2歳の息子は栄養失調状態ではあるものの、無事だった。

11月15日(月)オークハーバーの少女行方不明事件で新展開

オークハーバーのエレイン・セプルベダさん(15歳)が6日から行方不明となっている事件で、オークハーバー警察は彼女が自分の意志で姿を消したのではなく、何らかの事件に巻き込まれた可能性が高いと発表した。
警察はエレインさんが最後に訪れたとされている18歳の男性友人宅から、彼女が当時着用していた洋服と靴を発見。この男性と事件との関連を調べている。

エレインさんは10日にアーリントン近くの消防署で目撃されたと報道されていたが、この人物は別人であったことが確認されている。

エレインさんに関する情報はオークハーバー警察(360-240-2818)まで。

11月12日(金)民主党、暫定票者問題でキング郡を訴える

ワシントン州民主党は12日、キング郡に対し、暫定票投票者のリストを公開するよう求める訴訟をキング郡最高裁判所に起こした。
ワシントン州民主党委員長のポール・ベレント氏はNAACPとEl Centro de la Raza、そしてAsian Communityの代表者を従えた記者会見で「党の目的はただひとつ。すべての票を数えることだ」と述べた。

今年のワシントン州知事選挙は、過去に例を見ないほどの接戦となっており、現在は共和党のディノ・ロシ候補が僅差でリードしている。民主党はこの暫定票が選挙の勝敗を左右する可能性があるとして、懸念している。

ワシントン州全体の未開票投票数は約8万5,000票あるが、そのほとんどが暫定票であり、そのうちキング郡の暫定票は約2万5,000票あるとされている。現在キング郡では、900票の暫定票が署名漏れや署名の不一致などの理由で放棄されているが、民主党はこの放棄の停止も求めている。

ワシントン州では暫定票投票者リストが公開されている郡もある。

11月11日(木)米大統領、「退役軍人の日」式典で演説

11日、バージニア州のアーリントン国立墓地で行われた「退役軍人の日」記念式典にブッシュ米大統領が出席し、イラク戦争、アフガニスタン戦争、そして過去の戦争で犠牲となった米兵士らを追悼した。
大統領は「無名戦士の墓」に花束を捧げた後、「明日の退役軍人は今、イラクで戦っている。彼らの任務はテロリストを制圧し、自己防衛可能な新政府の隆盛を支援することだ。彼らは我々に誇りを与えている。そして、彼らは勝っている」と演説した。

現在イラクに出兵している兵士数は14万2,000人で、数週間前と比較すると数千人の増加となっている。戦死者数は1,140人以上を記録している。

11月10日(水)キットサップ郡の少女、無事見つかる

9日午後3時頃から行方不明となっていたキットサップ郡の10歳の少女が無事発見された。
警察によると、少女は家族と口げんかをした後に家を飛び出し、近所の知人宅で今朝まで過ごしていたという。

100人以上のボランティアが参加して、少女の捜索に当たっていた。

11月9日(火)スクールバスの事故で男性死亡

レントンで9日朝、56歳の男性がスクールバスにひかれて死亡するという事故が発生した。
バスは6th St. NとPark Ave. N の交差点で男性と接触し、そのまま男性を数フィート引きずって停車。男性は病院に運ばれる前に死亡した。

レントン・スクール・ディストリクトの発表によると、バスの運転手は66歳のベテランで、これまで事故を起こしたことはなく、非常にショックを受けているという。

11月8日(月)マイクロソフト、ノベル、CCIA両者と和解

米マイクロソフト社は8日、ライバルのノベル社とコンピューター情報産業協会(CCIA)の両者と独占禁止法訴訟で和解に達したと発表した。
ノベル社は同社の「NetWare」オペレーション・システムをめぐる訴訟で、マイクロソフト社から5億3,600万ドルの支払いを受けることで和解に同意。EUによる対マイクロソフト訴訟を支持していたCCIAとの和解金額については発表されていない。

この和解により、ノベル社とCCIAはマイクロソフト社に対する米国及びEUの独占禁止法訴訟から撤退することになった。

11月5日(金)ケントの住宅に氷の塊が落下

4日夕方、落下してきた正体不明の氷の塊がケントの住宅に直撃、屋根を突き破るという事件が発生した。
午後6時頃、自宅に戻った住民が屋根に大きな穴が空いていて、グレープフルーツほどの大きさの氷の塊が落ちているのを発見した。

通報を受けた連邦航空局(FAA)職員が氷の検証を行い、これが飛行機のトイレからの水漏れによる“ブルー・アイス”ではないことは判明している。ただし、氷が飛行機の翼に蓄積されたものである可能性があるとして、FAAは引き続き捜査を続けている。

11月4日(木)オーロラ・アベニューでメトロバスの交通事故

4日午前10時30分頃、ノースシアトルのオーロラ・アベニューで乗客が原因と見られるメトロバスの交通事故が発生した。
目撃者によると、期限切れの乗り換え券をめぐって運転手と口論となった乗客が、運転手から走行中のバスのハンドルを奪い取ろうとし、バスは右に急ターンして道路脇の木々をなぎ倒し、電柱にぶつかったという。

事故当時、バスには66人の乗客が乗車しており、12人が負傷。救急車でハーバービュー・メディカル・センターに運ばれた。

11月3日(水)米大統領選挙、ブッシュ大統領が再選

2日に投票が行われた米大統領選挙で共和党のブッシュ大統領が再選を決めた。
ブッシュ大統領は激戦区となったオハイオ州の20票の選挙人票を勝ち取ったことで、勝利に必要な270票を4票上回る274票を獲得した。

関係者によると、民主党候補のケリー上院議員は3日に大統領と約5分ほど電話で会談し、「大統領、おめでとうございます」と告げて敗北を認めたという。

ブッシュ大統領は3日午後、ケリー候補の敗北宣言演説が終わった後に勝利宣言演説を行う予定になっている。

11月2日(火)ワシントン州の有権者で投票所は満員

米大統領選挙の投票日である2日、ワシントン州各地の投票所は多数の投票者で長蛇の列ができた。
ワシントン州には310万人の有権者がおり、そのうちの85パーセントが投票を行うと予想されている。

今回の選挙では米大統領のほか、ワシントン州の州知事、州上院および下院議員、州最高裁判官を決定する投票も行われている。

11月1日(月)キング、メイソン郡の河川に洪水警戒注意報

国立測候所がワシントン州西部地域の2つの河川において洪水警戒注意報を発令した。
同地域では1~2日にかけて大雨が予想されており、2日朝にはキング郡のトルト川とメイソン郡のスココミッシュ川で水位が洪水位に達するものと見られている。

2004年10月

10月29日(金)イラクの日本人人質、殺害される

共同通信社は29日、日本政府から入手した情報からイラクで人質になっていた香田証生さんの殺害を確認したと発表した。
アルカイダ同盟組織であるアブ・ムサブ・アルザカイ氏率いる過激派組織は、27日にインターネットにビデオを掲示し、48時間以内に自衛隊がイラクから撤退しなかった場合には香田さんを殺害すると脅迫していた。

ブッシュ米大統領と同盟関係にある小泉純一郎首相は、自衛隊は南イラクに駐留すると主張していた。

10月28日(木)チェック21法、今日から施行

小切手をデジタル画像化して電子処理する「チェック21法(The Check Clearing for 21st. Century Act)」が28日から施行される。
これにより、これまでの小切手処理に伴っていた物理的な移送業務がなくなり、小切手の現金化が即座に行われることになる。

多くの銀行はすでに電子処理への切り替えを行っているが、すべての銀行で実施されるまでには数年はかかるだろうと予想されている。

10月27日(水)イラクのイスラム過激派、日本人を人質に

アブ・ムサダ・アル・ザルカウィ氏率いるイスラム武装勢力は26日、イスラム過激派ウェブサイトで拘束されて人質になっている日本人男性の姿を映したビデオを掲示し、日本政府に自衛隊を48時間以内にイラクから撤退させるよう要求した。
この男性は福岡の香田証生さんと見られており、ビデオの中で香田さんは「彼らに日本政府がなぜ法を犯して部隊をイラクへ派遣したのかと聞かれた。彼らは日本政府と小泉首相に自衛隊をイラクから撤退させるか、私の首をはねるかだと言っている……」と日本語と英語で話している。

武装勢力は「48時間以内に自衛隊をイラクから撤退させよ。さもなければ、彼はバーグやビグリーらの異教徒達と同じ運命をたどることになるだろう」と述べた。また、日本政府が要求を拒否した場合には、香田さんを英エンジニアのケネス・ビグリーさんと米ビジネスマンのニコラス・バーグさんと同じように首をはねて殺害するということを示唆した。

イラクで日本人が人質となるのは今回が3度目。小泉首相はいずれの事件の時も武装勢力の要求を拒否したが、人質は無事解放されている。

次の審理は12月20日に予定されている。

10月26日(火)マイクロソフト、日本の独禁法違反の審理開始

米マイクロソフト社と日本のパソコン・メーカーとのウィンドウズOSの使用許諾契約を巡る独占禁止法違反に関する審理が25日に行われ、マイクロソフト社は公正取引委員会と全面的に争う構えであることを表明した。
問題となっている条項は、日本のパソコン・メーカーが自社のソフトウェア技術がウィンドウズOSに使用された場合、マイクロソフト社を相手に特許権と著作権違反の訴訟を起こせないようにするもの。公取委はマイクロソフト社にこの条項を過去の契約に遡って削除するよう命じたが、マイクロソフト側がこれを拒否したため、今回の審理となった。

マイクロソフト社の弁護士は審理で「条項は米国で認められている特許非係争(NAP)条項であり、正当な目的を持っている。消費者にも恩恵をもたらすものである」と主張。これに対して公取委は「条項は公正な競争に打撃を与え、日本のパソコン・メーカーの革新を妨げるものである」と述べ、これまでと同じ姿勢を改めて表明した。

次の審理は12月20日に予定されている。

10月25日(月)レニア山の雪崩で登山者死亡

22日にレニア山で雪崩に遭遇した登山者のひとりが死亡した。一緒に登山中だったパートナーは、自力で雪から脱出して無事だった。
レニア山国立公園の広報担当者によると、ふたりは標高1万1,000フィート付近のキャンプ・ミュアーの東側で雪崩に遭遇したという。

登山者達の名前などはまだ公表されていない。

10月22日(金)ショアラインのスーパーマーケットで発砲事件

ショアラインのスーパーマーケットで22日、万引きの容疑をかけられた男が店長の女性に発砲して逃走した。
事件が起こったのはショアラインの145th St.と15th Ave.にある「アルバートソンズ」で、被害者の女性の容態についてはわかっていない。

警察は犯人の行方を追っている。

10月21日(木)ピュアラップ学区、ハロウィーン行事禁止に

ピュアラップ学区は20日、学区内すべての学校でのハロウィーン行事の禁止を発表した。
学区側は禁止の理由を「貴重な授業時間が失われる」「仮装のコスチュームを購入できない子供がいる」「仮装がウィッカン教徒に対する侮辱的行為になりえる」ためと説明。

学区ガイドラインの8条「ホリデーとセレブレーション」の項目には「軽蔑的な固定観念の使用、例えばウィッカン教信者にとって侮辱的な魔女のイメージなど、を禁ずる」と印されており、学区ではこの条項に基づいて、同宗教徒の擁護を決定したという。

保護者らは「学区は道徳的に正当であることばかりを気にしすぎている。ハロウィーン行事をすべて禁止する必要はないのではないか」と懸念を表明している。

ウィッカン教の信仰者は全米で広がりを見せており、ピュアラップにもウィッカン教グループがある。

10月20日(水)911通報の救急対応が経費節減で変更に

キング郡の救急医療サービス「Medic One」の911通報時の対応システムが経費削減のため変更になった。
これまでキング郡では、緊急時には必ず救急隊員と救急医療士の両方を出動させていたが、今後は911通報を受けた係員が、救急医療士を出動させるかどうかを決定するという。救急医療士を伴わずに現場に到着した救急隊員が、救急医療士の必要性を判断した場合には、そこから出動要請を行うことになる。

キング郡は、対応時間の遅れが出ることは必至だが、平均90分に1回の割合で受け取る911通報の多くは、救急医療士を必要としないものであると述べ、システム変更により大きな影響が出ることはないとしている。

10月19日(火)インフルエンザ・ワクチン、1月には260万本が利用可能に

米連邦厚生当局は19日、不足が心配されているインフルエンザ・ワクチンの利用が来年1月には260万回分可能になる予定だと発表した。

保健省によると、ワクチン生産メーカーのアベンティス・パストゥール社が、260万回分のワクチン生産に成功。この追加生産により、今シーズンのワクチン供給合計は5,800万回分になるという。

インフルエンザ・ワクチンは米国への供給の半分を提供する予定だった製薬会社カイロンが英当局から営業停止処分を受けたことによって、不足が深刻な問題となっていた。

10月18日(月)テント・シティ、カークランドへ移動?

キング郡のホームレス・キャンプ「テント・シティ」の次期受け入れが予定されているカークランドの聖ジョン・ビアニー教会で17日、同キャンプに反対する近隣住民らが集まって抗議活動が行われた。

同キャンプに反対する人々は、設置予定地が学校から約500ヤードしか離れていないこと、また、予定地にはバス・サービスもソーシャル・サービスもないことから、テント・シティの人々が恩恵を受けないことなどを反対の理由に挙げている。

同キャンプは現在、ボセルの聖ブレンダンズ教会に設置されている。

10月15日(金)タコマの湾岸で石油流出

タコマのコメンスメント湾付近で14日午前2時頃、石油が約1エーカーに渡って流出しているのが発見された。湾岸警備隊らが除去作業にあたっている。

流出した石油はタールの塊を形成する産業用の重油と見られているが、どの船から流出されたのかはまだわかっていない。

石油の流出範囲は現在、コメンスメント湾からバッション島、およびマウリー島近くの湾岸にまで広がっており、地域の環境への被害が心配されている。

10月14日(木)ウェブ・サイトに「殺人リスト」掲示の高校生、逮捕

シアトルのイングラハム高校に通う16歳の少年が、ほかの生徒らの名前を記載した「殺人リスト」をインターネットに掲示したとして逮捕された。
このインターネット・サイトを見た保護者が同校の校長に通報。少年は学校を退学処分となり、現在は捜査のため少年院に収容されている。関係者によると、少年はアジア人生徒らを「アジア人徒党」と呼び、彼らに脅迫行為を行っていたという。

学校側は少年が本当に殺人を意図していたのかはわからないが、リストに名前が掲載されていた人々には警告を行ったと述べている。

10月13日(水)I-5横断中に2人が事故死

12日夜、I-5を徒歩で横断しようとした2人の男性が走行中の車に跳ねられて死亡した。
事故が起こったのは12日の夜8時頃で、被害者の男性らはI-5南行きのMichigan Street-Corson Street出口付近を横断中に跳ねられたという。

付近には故障車などもなく、被害者らがなぜフリーウェイを横断しようとしたのかなどはわかっていない。

この事故により、シアトル・ダウンタウン付近のI-5南行きは数時間に渡って通行止めとなった。

10月12日(火)米議会、消費税控除法案を承認

米上院は11日、ワシントン州を含む全米の7つの州で連邦所得税申告から消費税控除を許可する「69-17」法案を可決した。この法案はブッシュ大統領によって署名される予定となっている。
この変更は法人税法の大幅な修正法案の一部で、ワシントンのほか、テネシー、フロリダ、ネバダ、サウス・ダコタ、テキサス、ワイオミングの各州で施行される。連邦所得税申告に消費税控除を個条書きした納税者は、平均470ドルの恩恵を受けることになるという。

消費税控除は、1986年にレーガン大統領のもとで行われた大規模な税制見直しによって廃止されていた。

10月11日(月)スポケンの大統領キャンペーン事務所で盗難事件

10日夜、スポケンのブッシュ米大統領キャンペーン事務所で盗難・破壊事件が発生した。
11日朝に事務所を訪れた所員が、隣接する空き事務所の壁に穴が空いており、少額の現金とコンピューターなどが盗まれているのを発見したという。

ブッシュ大統領のキャンペーン事務所は、オハイオ州、ウエスト・バージニア州、フロリダ州、テネシー州、ミネソタ州などの米各地で同様の被害に遭っており、ワシントン州ではベルビューの事務所が先週盗難に遭ったばかり。

10月8日(金)イラクで米学校情報が入ったディスク発見

米連邦法執行機関は7日、オレゴン州を含む全米6州にある学校の情報が含まれたフロッピー・ディスクがイラクで発見されていたことを発表し、全米の教育機関に不審者に対する警戒を強化するよう勧告した。
これらのフロッピー・ディスクには、教育省が2003年度に発表した緊急対策計画書「Practical Information on Crisis Planning: A Guide for Schools and Communities」と、オレゴン、ジョージア、フロリダ、ミシガン、ニュージャージー、カリフォルニアの6つの州にある学校の写真やフロア・プランなどの情報が含まれていたという。

これらの情報はすべてインターネット上から入手可能なものであるが、誰が何の目的で情報をディスクにダウンロードしたのかについてはまだわかっていない。

教育省は学校をターゲットとした特定のテロ攻撃などが計画されていた証拠はないとしているが、先月ロシアで発生した学校テロ事件を教訓として、学校関係者および地方警察機関に監視を強化して警戒する呼びかけている。

10月7日(木)警察、イーストサイドの強盗犯を捜索中

ベルビュー警察は、6日早朝にベルビューの145th Pl. SEにある食料品店QFCに押し入った強盗犯の行方を追っている。
犯人は拳銃でQFCの店員を脅し、数百ドルの現金を奪って逃走。その数分後には、148th Ave. SEのガソリンスタンドで強盗未遂を起こしている。イーストサイドではレドモンド、ベルビュー、イサクアでも数件の強盗事件が発生しており、警察ではいずれの事件も同一犯人の犯行と見て捜査を進めている。

犯人は年齢が16~20歳くらいの白人男性で、身長は6フィートくらいの中肉中背。犯行時は白いスキーマスクのようなものをかぶり、青いスウェットシャツにバギー・ジーンズを履いていたという。

10月6日(水)米政府、インフルエンザ・ワクチン不足を懸念

米インフルエンザ・ワクチンの約半分を供給する米バイオ医薬品会社「カイロン」が、英当局から英リバプール工場の3カ月間生産停止命令を受けた。それに対して米政府は、ワクチン供給は高齢者や乳幼児などリスクが高い人々を優先して行うよう呼びかけるとともに、健康成人にワクチン接種を見合わせるよう理解と協力を求めた。
ワシントン州保健省およびローカル衛生当局では、「米疾病対策予防センター(CDC)」の新しいポリシーに従い、ワクチン接種は6~23カ月の乳幼児、65歳以上の高齢者、心臓疾患やHIVなどの慢性的な健康障害者、妊婦、養護施設居住者、長期のアスピリン・セラピー治療を受けている子供、医療施設職員、6カ月未満の乳児と同居している人、を優先して行うとしている。

10月5日(火)セントヘレンズ火山、最大級の噴出

先月末から活動が活発化しているセントヘレンズ火山が5日、今回の活動では最大級となる水蒸気と火山灰を噴出した。政府は火山の北東部に降下火山灰に関する勧告を発令している。
米地質調査所では、火山は噴火口付近の古い溶岩ドームが分裂して新しい火山岩に置き換えられるためのマグマ活動を始めたと見ており、活動は数週間から数ヵ月と長期にわたると予想している。地質学者達は、今回の蒸気と火山灰の噴出が、さらに大きな噴火につながる可能性もあるが、1980年のような大噴火にはならないだろうと述べている。

地質学者達は火山の警戒レベルの引き下げを検討しているが、現在では依然として最高のレベル3となっている。

10月4日(月)スペースシップワン、1,000万ドル獲得

米航空宇宙開発会社「スケールド・コンポジッツ」の宇宙船「スペースシップワン」が4日、カリフォルニアのモハビ砂漠で2度目の宇宙飛行に成功し、懸賞金1,000万ドルを獲得した。
この懸賞金は民間の宇宙旅行促進のために設立された基金「Xプライズ」が提供しているもので、3人乗りが可能な宇宙船で高度62マイル以上の飛行に2週間以内に2回成功することが条件だった。

同宇宙船はマイクロソフト社共同創業者のポール・アレン氏が資金を提供していた。

10月1日(金)ワシントン大学周辺のパーティー・パトロール

今週末は、新学期入ってすぐの週末。学生によるパーティーがたくさんの開かれ、警察のパーティー・パトロールも強化される。
去年、大学生ではない数人が、マットレスを燃やしたり、車をひっくり返したり、車のフロントガラスを割ったりと、周辺住民に多大な迷惑をかけた事件が起きた。

2004年9月

9月30日(木)エドモンズに不審者

エドモンズのウエストゲート小学校に通う11歳の女の子は、火曜朝の登校途中バスを待っていると、車を乗り付けた男に同乗するよう言われた。事件が起こったバス停は、小学校から0.25マイル離れていなかった。
不審者が乗っていたのは、トランクの上にスポイラーが付いている小さい白い4ドア車で、被害者によると、車窓にスモークが貼られており、アイダホ州のナンバー・プレートで、数字の最後はRQ8終わるという。

同様の事件が9月22日にも起きていて、その時の被害者は帰宅途中に不審者に遭遇、今回の事件と似た車が目撃されている。

学校側は、学区内の家族に文書で注意を促している。

9月29日(水)セント・ヘレンズ山の溶岩ドームに動き

セント・ヘレンズ山に設置した監視装置により、溶岩ドームが1.5インチ動いていることが、監視装置が明らかになったと、調査中の科学者が伝えた。
科学者のジェフ・ウィン氏によると、先週木曜から、1000回を超える小さな群発地震が続いており、1986年に溶岩ドームが形成されて以来見たことがないレベルまでにペースを増している。火曜には、2、3分に一度のペースで地震が起こっており、月曜日に比べ、火山は4倍のエネルギーを放出。火山内での緊張が高まっていると見られる。

米国地質調査所は現在、樹木限界線4,800フィート以上の登山を禁止。ビジター・センターや、他のトレイルは開放されている。

9月28日(火)エベレットで当て逃げ。同乗者死亡

昨夜8時30分、シルバー・レイクの南端にある制限速度が25マイルの居住エリアで、十代の若者の運転する車がコントロールを失い、路肩に止めてあったトラックに突っ込んだ。
若者の運転する車の後部座席にいた18歳の少年は、腕を切断するなどの重傷を負い、搬送用のヘリコプターに乗せられる前に息を引き取った。

運転していた若者は、現在も逃走中。警察は、同乗者のひとりである17歳の少年に事情を聞いている。

9月27日(月)ガソリンを入れるタイミングは?

ハリケーン・アイバンや継続するイラク問題など懸念材料を抱える中、AAAの報告よると、シアトル/ベルビュー/エベレット地域のレギュラー石油価格が、1ガロンあたり$2.04に達していることがわかった。
この2、3日の間に、多くのガソリン・スタンドで、1ガロンあたり5¢以上上昇。原油相場で1バレルあたり50ドルを記録したニュースを受け、多くの市民が「いつが買い時か」を当てるゲームの渦中にいる。

9月24日(金)ISC、スピードウェイ建設地にスノホミッシュを選択

インターナショナル・スピードウェイ・コープ(ISC)がナスカーのレーストラック、ノースウエスト・スピードウェイの建設地にスノホミッシュ郡を選択したことが24日、明らかになった。ISCはこの決定を27日に正式発表する予定。
建設地となるのは、スノホミッシュ郡のメリーズビル市とアーリントン市の間にある約600エーカーの農地で、この建設により1年で8,730万~1億2,180万ドルの歳入が予想されており、また、関連ビジネス参入による雇用の拡大や税収の増加などの経済効果も見込まれている。

スノホミッシュ郡では、これらの経済効果による州財政への貢献を理由に州議会に特別融資の承認を求めるものと見られるが、同郡はすでにエベレット市が昨年のボーイング7E7建設で多大な特別融資を受けているため、議会承認を疑問視する声もある。

同スピードウェイの建設にはスノホミッシュ郡のほか、キットサップ郡やオレゴン州の2ヵ所の地方自治体が予定地として候補に挙がっていた。

9月23日(木)キャピトル・ヒルでひき逃げ、被害者はこん睡状態

シアトル警察は18日の深夜にキャピトル・ヒルで発生したひき逃げ事件の犯人の行方を追っている。
事件が発生したのは18日深夜12時頃で、被害者の男性はキャピタル・ヒルのクラブを出た後、車を駐車していたMelrose Ave.に向かう途中で何者かにひき逃げされたと見られている。男性は頭蓋骨を損傷して現在こん睡状態であり、目撃者もいないことから、事件の真相はまだわかっていない。

警察は、事故を目撃した人は通報するよう呼び掛けている。

9月22日(水)「9・11」のガラス・アートで弁償金?

シアトルのアーティスト達が「9・11」事件のメモリアルとして企画したイベントで公園がダメージを受けたとして、シアトル市は公園の修復費をアーティストに請求することを決定した。
このメモリアル・イベントは、シアトルのガラス・アーティスト達が2001年9月11日の米同時テロ攻撃を振り返って欲しいとして、作成したガラス玉をシアトルのゴールデン・ガーデン公園ビーチ周辺に置いて寄贈したもの。しかし、予想以上に多くの人々がこのガラス玉を発見しようと押し掛けたため、公園の植物が多大なダメージを受けたという。

イベントを企画したアーティストは「私達の目的は、ビーチでガラス玉を発見した人々に9・11を思い出して、事件のことを話したりして欲しいということだった。公園に被害をもたらすなんて、全く予期していなかった」と語っている。

アーティスト達は今回の論争にかかわらず、来年の9・11にはテロ攻撃の犠牲者と同じ数のガラス玉を寄贈するというさらに大きなイベントを企画しているが、寄贈場所は環境を配慮して選択すると述べている。

9月21日(火)米大統領、国連演説でイラク戦争の正当性を主張

ブッシュ米大統領は21日、ニューヨークで開催中の国連総会で懐疑的な世界各国のリーダー達を前に演説を行い、イラク戦争の正当性を主張。米主導の連合軍は、反乱軍の脅威には決して屈しないと述べ、イラク復興に向けた各国の支援を求めた。
大統領はイラク戦争に国連の承認なしで突入したことに対する謝罪は行わず、イラクが国連決議に従わず国際社会の脅威であったことを周知していながら、国連が戦争を承認しなかったことが過ちであったと述べた。米国は2003年にイラクの大量破壊兵器所持を理由に開戦したが、この大量破壊兵器はまだ発見されていない。

大統領はまた、イラク戦争は中東を変える好機であるとし、イスラエルに対してウエスト・バンクとガザのユダヤ人居留地での入植地建設凍結も求めている。

大統領の演説は、最後に外交辞令的な拍手を受けただけで終了した。

コーフィー・アナン国連事務総長はブッシュ大統領の前に行われた演説で、イラクでの捕虜虐待は国際法に違反する“恥ずべき行為”であるとし、反乱軍による一般市民虐殺、救済ワーカーやジャーナリストらの拉致・殺害についても米国を非難していた。

9月20日(月)シータック空港、セキュリティー検査を強化

ワシントン州のシータック空港で20日から新しいセキュリティー検査方式が適用されることになった。
この新しい検査方式では、乗客は金属探知器を通過する前に、ジャケットなどの上着を脱いでX線検査機に通すことが義務づけられ、また、2度目の検査を受けるよう選択された乗客は、セキュリティ検査官による念入りなボディー・チェックを受けることになる。

空港側はこの検査は金属探知器やX線検査機で発見することのできない、プラスチック製爆発物を検知するためのものだとしている。

空港セキュリティーでは、上着を脱いでから金属探知器を通過するように示したサインを掲示しているが、これに従わない乗客が多数いたことから、20日朝の空港では長蛇の列ができている。

9月17日(金)連邦当局、偽造MSソフトウェアで起訴

連邦当局はマイクロソフト社のソフトウェア製品に対する著作権侵害容疑で関係者11人を起訴したことを発表した。
この起訴はマイクロソフト・オフィス、ウィンドウズ・サーバー、SQLサーバーなどのマイクロソフト社ソフトウェアの偽装および流通に対するもの。

起訴された容疑者らのサンフランシスコとオースティン・テキサスの自宅および関連施設からは、8,000万ドル相当の偽造ソフトウェアと製造に使用されていたと見られる業務用のCDリプリケーターと印刷機械などが押収されている。

9月16日(木)ワシントン州でMSRA感染症が増加

厚生当局はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MSRA)による感染症が近年増加していることを懸念している。特に、スポーツ・チーム、デイケア、刑務所などで感染が広がっており、ワシントン州ではすでに感染が血流にまで広がって死亡した人が4人いる。
オリンピック半島でハイキング中にクモに噛まれたというステファニー・ディクソンさんは、傷口が見る見るうちにゴルフ・ボールほどの大きさにふくれあがり、病院で抗生物質の処方を受けたが効果がなかったと述べている。ディクソンさんを治療しているエベレット・クリニックでは、感染症患者のうちMRSA感染症と診断された患者は、2年前には13パーセントだったのが昨年では35パーセントに増え、今年はすでに48パーセントと急激な増加を見せていると話している。

MRSAは傷口との直接接触、または、傷口に接触したものとの接触により感染する。医師は感染に対する最良の対策は手を良く洗うなど、衛生を心がけることと、むやみに抗生物質を取りすぎないことだと語っている。

9月15日(水)シアトルFBI、銀行強盗犯に報奨金

シアトルFBIは、今月6日に南ピュージェット湾地域で発生した数件の銀行強盗犯逮捕に1,000ドルの報奨金を提供することを発表した。
FBI及び警察では、この強盗犯がピアス郡とサーストン郡で発生した数件の銀行強盗事件、レーシーの居酒屋での強盗事件に関与しているものと見て行方を追っている。

犯人は白人の男で、身長が5フィート11インチ~6フィート1インチ、どっしりとした体格で体重は220~240パウンド。年齢は40歳代後半と見られ、髪の色はダーク・グレーで、短いグレーのあごひげと口ひげを生やしているという。

犯人に関する情報は、シアトルのFBIオフィス(206-622-0460)またはサーストン郡保安官事務所(360-786-5500)まで。

9月14日(火)ワシントン州、70年ぶりの制限予備選挙

14日午前7時、70年ぶりとなるワシントン州の制限予備選挙が開始された。
制限予備選挙システムでは、有権者はまず民主党、共和党、自由党のいずれかの党派を選択しなければならず、投票できる候補者はその党派の候補者に限定される。

有権者の多くはこの新システムに反対しており、抗議のために投票を行わない、あるいはルールを無視して党派を選択せずに投票を行う人も多く出ると予想されている。

ワシントン州ではこれまで、党派をまたがって投票することができる包括予備選挙が行われていたが、最高裁判所の判決により本年度から新しい制限予備選挙システムが導入されることになった。

投票所は本日午後8時までオープンする。

9月13日(月)高校生、サッカーの試合中に死亡

16歳の男子高校生がサッカーの試合中に突然死亡した。死亡の原因はまだわかっていない。
死亡したのは、ノース・キットサップ高校1年生のスティーブン・ブリルハート君(16歳)。11日にブレマートンで行われたサッカーの試合中に突然倒れて意識不明となり、そのまま搬送先の病院で死亡した。

死因は現在捜査中で、結果が出るまでには約8日間かかるという。

9月10日(金)ロック州知事に発火装置付きの手紙

9日、ゲーリー・ロック州知事宛てに発火装置が仕掛けられた手紙が送られてきた事件で、FBIが捜査に乗り出している。
この手紙にはマッチ2本と紙が同封されており、開封するとマッチが紙に点火して発火するようになっていたという。

同様の手紙はアイダホ、ユタ、モンタナ、ネブラスカの州知事宛にも送られており、いずれもネバダ州イーリーの凶悪犯罪者用刑務所から送られたことがわかっている。

9月9日(木)タコマの銃ディーラー、スナイパー訴訟で和解

2002年10月に米ワシントンD.C.地域で発生したスナイパーによる連続狙撃事件をめぐる民事訴訟で、銃器製造会社のBushmaster Firearms社と銃器ディーラーのBull’s Eye Shooter Supplyが、原告側である被害者とその家族らに計255万ドルの損害賠償金を支払うことで和解が成立した。
この訴訟は同事件の被害者とその家族8組が、スナイパーが狙撃に使用した銃器の管理責任は銃器製造会社と銃器メーカーにあるとして起こしていたもの。255万ドルの和解金のうち、55万ドルはBushmaster社から、200万ドルはBull’s Eyeから支払われるという。

銃器流通の過失をめぐる訴訟で、製造会社が原告側に和解金を支払うのは今回の訴訟が初めてとなる。Bushmaster社側は、和解金の支払いは会社の経済的な決断によるもので、法的責任を認めるものではないとしている。

同狙撃事件の裁判では、主犯のジョン・アレン・モハメッド被告に死刑、共犯のリー・ボイド・マルボー被告に仮釈放なしの終身刑が求刑されている。

9月8日(水)ワ州の固定資産税収入、4.4パーセント上昇

ワシントン州税務課は8日、2004年度の州固定資産税収入が昨年よりも4.4パーセント以上上昇し、65億3,000万ドルとなったことを発表した。この上昇の約40パーセントは建物の新築によるもの。
この税収の約半分は学校課税や学校債の支払いに充てられ、約13パーセントが港湾、消防、病院などその他の課税区画に、約18パーセントが郡に、約14パーセントが市に充てられる。

税務課はまた、ワシントン州の土地評価額がこの1年間で5.6パーセント、290億ドル上昇し、州合計の評価額が約5,370億ドルとなるとも発表している。このうち、約110億ドルは建物の新築によるもの。

土地評価額の上昇率が最も高かったのは、サン・ファン郡の9パーセントで、スノホミッシュ、サーストン、クララム、ジェファーソンなどの郡でも5パーセント以上の上昇となっている。

9月7日(火)フォート・ルイスの兵士、イラクへ出兵

ワシントン州フォートルイス陸軍基地から約4,000人の兵士がイラクへ出兵することが明らかになった。
出兵するのは同基地に所属するストライカー旅団の第25歩兵師団で、昨年秋からイラクに駐留している第2歩兵旅団と交代により任務に就く。

イラクでは各地で戦闘が激化しており、6日にもファルージャー近郊で7人の米海兵隊員が戦死している。

9月3日(金)シアトルの郵便配達人、郵便泥棒で逮捕

シアトルの郵便配達人が郵便物を盗んでいた疑いで逮捕された。
調べによると、この配達人は配送前に郵便物に目を通し、小切手や雑誌など、気に入ったものだけを選んで盗難。自宅からは約600通の盗難郵便物が押収されたという。この配達人が小切手などを現金化して利益を得ていたかどうかは、まだわかっていない。

配達人が盗んだ郵便物は宛先のZipコードが98106、98126、98136、98146。郵便局では、紛失して届かない郵便物がある人は、206-442-6141(郵政公社)へ問い合わせるよう呼びかけている。

9月2日(木)ベルビューの住宅でガス爆発

2日朝、ベルビューの住宅で天然ガスが原因と見られる爆発事故が発生し、住宅が全焼。住民の女性はやけどで重傷となっている。
事故が起こったのは、レイク・サマミッシュ近くの2600 168th Ave. SEにある住宅。爆発時、ガスの匂いがするという付近住民の通報を受けて、ガス会社がこの隣の家を検査中だったという。

ピュージェット・サウンド・エナジー(PSE)はまだ正式なコメントを発表していない。

9月1日(水)ワシントン湖の魚から高濃度のPCB検出

ワシントン州保険局は、ワシントン湖の数種の魚から有害性のある高濃度のポリ塩化ビフェニル(PCB)が検出されたと発表した。
PCBが検出された魚は、スクワークフィッシュ、パーチ、カットスロートの3種で、ソックアイ・サーモンからは害のない低濃度のPCBしか検出されていない。

保険局ではパーチとカットスロートの摂取量を1カ月に1匹までとし、1,000ppbのPCBが検出されたスクワークフィッシュの摂取は避けるよう警告している。

PCBは発がん性があり、子供の学習障害の原因となると言われている。

2004年8月

8月31日(火)PSE、天然ガス料金の値上げを模索

ピュージェット・サウンド・エナジー社(PSE)がワシントン州当局に天然ガス料金の18パーセントの値上げを申請していることが明らかになった。
PSEは天然ガスの値段が著しく高騰していることが値上げの理由だとしている。

この申請が承認された場合、家庭における1カ月の平均ガス料金は12ドル~82ドル値上がりすることになる。

8月30日(月)エベレットのアパートで放火

29日、エベレットのアパートで放火と見られる火災が発生し、警察が捜査を進めている。
火災が発生したのはエベレットのパークリッジ・アパートで、敷地内にある22ヵ所のランドリー・ルームが放火された。

警察では目撃者からの通報を呼びかけている。

8月27日(金)ケリー候補、キャンペーンでワシントン州に

米大統領選挙の民主党候補ジョン・ケリー上院議員が、27・28日の2日間に渡り西部ワシントン州の3つの都市でキャンペーンを行う。
ケリー候補は27日午後5時から、エベレットのタウンホールでプライベートな集会に出席した後、シアトルのウェスティン・ホテルでレセプションに出席。翌28日午前11時からはタコマ・ドームで行われる市民集会で演説を行う予定。

8月26日(木)エドモンズの銃撃事件で2人が死亡

エドモンズ警察は25日夜にエドモンズのアパートで発生した銃撃事件の容疑者の行方を追っている。
警察がエドモンズのアパートで花火が行われているという通報を受けて現場に駆けつけ、被害者の男性ふたりが倒れているのを発見。ひとりはすでに死亡しており、もうひとりは病院に運ばれたが死亡した。

警察は事件後に現場を走り去るのを目撃された1997年式の日産セントラを探している。車体の色はグレーで、横にストライプが入っており、ナンバープレートはWA:586-RQN。

ふたりの容疑者はいずれもラテンアメリカ系男性で、ひとりは年齢が30~34歳、身長が5フィート6インチから5フィート7インチ、体重が165パウンド。短髪でぽっちゃりとした顔に薄い口ひげがあり、服装は茶色いチェックの半袖シャツに白いスニーカー。もうひとりの容疑者は、年齢が34歳くらいで、身長6フィート4インチくらいの痩せ型。短い髪をオールバックにし、顔には薄い口ひげ。服装はカーキ色の長袖シャツに黒いジャケット、青またはグレーのジーンズに白または茶色の靴で、胸部または背中上部いっぱいに、大きな十字架と“rays”という文字の入れ墨があるという。

警察は容疑者らは武器を携帯し危険であるので、見掛けた場合は直ちに911通報するよう呼び掛けている。

8月25日(水)レベル3性犯罪者がまた婦女暴行未遂

婦女暴行罪の刑期を終えて出所した男が23日、ユニバーシティー・ディストリクトのアパートでふたりの女性に暴行を働こうとして逮捕された。
逮捕されたカーティス・S・トンプソンは、1985年にシアトル地域で発生した4件の婦女暴行事件で17年間服役し、昨年10月に出所。トンプソンの釈放をめぐる審理では、性犯罪者の特別治療施設への収容を主張した検察側の訴えが、キング郡陪審員によって却下され、釈放が認められていた。

8月24日(火)ボーイング、777旅客機の大型受注なるか?

シンガポール航空が、ボーイング社の777旅客機18機の発注を、早ければ今週中にも発表することが予想されている。
対象となるのは777-300ERS機で、契約が成立した場合には、ボーイング社にとって37億~41億ドルの大型受注となるという。

シンガポール航空の広報担当者は、同社はボーイング社とエアバス社の両社からの販売企画書の評価を終えており、注文プロセスが完了次第、発表を行うと話しているが、ボーイング側はこの件に関するコメントを避けている。

8月23日(月)グループヘルス、5日間ストライキへ突入

グループヘルス病院の看護婦ら1,700人の職員が23日、医療保険をめぐる雇用主側との対立を理由に5日間のストライキに突入した。
グループヘルスでは、今週出産予定の妊婦患者をノースウエスト病院からキャピトル・ヒルの施設へ移送。その他のグループヘルス施設は、ストライキに参加しない職員と臨時職員らによって運営されるという。

8月20日(金)シータック空港、セキュリティー侵害の懸念

シータック空港のセキュリティー検査員のトレーニング情報が保管されたノート型パソコン6台が盗まれた事件で、空港における新たなセキュリティ侵害の可能性が懸念されている。
このノート型パソコンは、同空港のセキュリティー検査員のトレーニングに使用されていたもので、トレーニングが行われたシータックのダブルツリー・ホテルから7月下旬に盗まれている。検査員らは、この盗難により情報が漏洩し、空港セキュリティーが危険にされされると心配しているが、運輸保安局(TSA)は、この盗難は国家機密違反にはならないとしている。

事件を捜査しているキング郡保安官事務所では、トレーニング情報を狙っての犯行とは考えられないが、これらのノート型パソコンが発見される確率は極めて低いと話している。

8月19日(木)アップル、2万8,000個のバッテリーをリコール

米消費者製品安全委員会(CPSC)は19日、アップル・コンピューター社が同社の15インチPowerBook G4ノートブックに使用されているバッテリー、約2万8,000個のリコールに同意したと発表した。
CPSCによると、この韓国のLG化学社製バッテリーはオーバーヒートを起こして発火する危険があり、アップル社にはこれまで、4件のオーバーヒートが報告されているという。

リコール対象となるバッテリーは、2003年12月の最後の週に製造されたもので、型番がA1045、製造番号がHQ404、HQ405、HQ406、 HQ407、HQ408から始まるもの。

CPSCでは、このバッテリーを使用している消費者は、使用を直ちに中止し、アップル社(電話:1-800-275-2273、ウェブサイト:www.apple.com)へ問い合わせを行うよう呼びかけている。

バッテリーに関する詳細は米消費者製品安全委員会のウェブサイト(www.www.cpsc.gov)からも入手可能。

8月18日(水)シアトルで婦女暴行

シアトル警察は17日早朝に発生した婦女暴行事件の容疑者の行方を追っている。
事件が起こったのは、2200 Minor Ave. E.にあるアパートで、容疑者は空いていた窓から被害者宅に侵入し、寝ていた女性を縛り上げて暴行したという。

容疑者は被害者の車、1997年式ホンダ・シビック、ワシントン州ナンバープレート:815-LUN、あるいは、1993~97年式のフォード・プローブで逃走中と見られている。容疑者はまた、事件時に被害者にランプで殴られており、顔にけがを負っている可能性があるという。

8月17日(火)ケントで婦女暴行未遂

キング郡保安官事務所は、ケントの婦女暴行未遂事件の容疑者の行方を追っている。
事件が起こったのは8日夜9時頃で、被害者の女性は徒歩で帰宅途中にパーク・オーチャード小学校付近で突然現れた男に地面に押し倒されて、襲われたという。女性は叫び声を上げて抵抗し、男から逃れることに成功。しばらく付近の茂みに隠れた後、警察へ通報した。

容疑者の男は、年齢が20~30歳、身長5フィート11インチ~6フィート2インチ、髪の色は茶色で、黒い長袖のシャツに、ストーンウォッシュの黒またはグレーのズボンを着用していたという。

8月16日(月)悪徳テレマーケティングにご注意

ワシントン州検事総長事務局と各地域の警察は、ワシントン州住民に登録性犯罪者リストを売りつけるテレマーケティングへの注意を呼びかけている。
このテレマーケティングは、メイソン、サーストン、グレイズ・ハーバー、キットサップ、ピアス、キング、ワットコム、ルイス郡の住民に自動録音された電話をかけ、性犯罪者が周辺地域へ居住してきたことを警告し、Zipコードに基づいた性犯罪者リストを購入するよう促すというもの。

州検事総長事務局の消費者保護事務所では、このリストは地元の保安官事務所、または、Washington Sheriffs and Police Chiefsのウェブサイト(http://ml.waspc.org)から無料で入手することができ、このテレマーケティングは消費者保護法に違反するとしている。

8月13日(金)アルカイ・ビーチで数百本の注射器

12日午後、アルカイ・ビーチの海岸で数百本の皮下注射器が岸に打ち上げられた。シアトル/キング郡保健所は安全が確認されるまでビーチの12ブロック部分を閉鎖している。
ビーチで遊んでいた子供が岸に打ち上げられた注射器を発見。警察と消防がビーチ周辺を調べ、200本以上の注射器を収集した。この注射器は皮下注射用の小さなもので、針には蓋がついており、使用された形跡はないという。

保健所では未使用の注射器であるため、急迫した危険はないが、危険物であることには変わりがなく、さらに注射器が打ち上げられる可能性もあるとしてビーチの閉鎖を決定した。

8月12日(木)グループヘルスのナース、ストライキへ

グループヘルス病院の看護婦ら職員は、レドモンドの病院とスポケンとアイダホのクリニックを除いたすべての系列医療機関で、23日から27日までの1週間、ストライキを実施するとを発表した。
これは医療施設職員がストライキを行う場合には、実施日の10日前に雇用主側に事前通告を行う必要があると定めた連邦法に従って発表されたもの。

このストライキはグループヘルスが職員の医療保険を変更したことを不服として行われるもので、ピュージェット湾地域全体のグループ・ヘルス医療機関の看護婦、メディカル・アシスタント、ソーシャル・ワーカー、セラピストなどが参加するという。

8月11日(水)ブッシュ大統領、資金調達でメダイナへ

ブッシュ米大統領が13日にメダイナ市で行われる共和党の資金調達イベントに出席し、演説を行うことが明らかになった。
メダイナ市には、ワシントン州の最も裕福な上流階級が多数居住しており、別名「ゴールド・コースト」とも呼ばれている。共和党はこのイベントで175万ドルの資金調達を期待している。

しかし、同大統領の訪問に際して、セキュリティー・サービスを提供しなければならないメダイナ市はその費用を誰が支払うのかと懸念している。同市はこのイベントは政治的なものであるため、完全な払い戻しが行われるはずだとしているが、同大統領が8月にハンツ・ポイントを訪れた際に費やされたセキュリティ費用である2万3,634ドルの払い戻しは行われていない。

8月10日(火)Hwy.202で金属片が女性頭部を直撃

9日午後、フォール・シティ近くのHwy.202で走行中の車のフロント・ガラスに、道路に落ちていた金属片が飛んできて、運転していた女性が大けがをするという事故が発生した。
目撃者の証言によると、被害者の女性がHwy.202を東方向へ走行中、反対車線を走行中だった車に跳ねられた金属片が女性の車のフロント・ガラスを突き破り、女性の頭部を直撃したという。車はそのまましばらく走行した後、溝に落ちて大破した。

警察では、事故の原因となった金属片は誰が落とした物かわからないため、責任者の追及は難しいと話している。シアトルでは2月にも、前を走っていた車の荷台から飛んできた家具がフロントガラスを直撃し、運転していた女性が失明するという事故が起こっている。

8月9日(月)ショアラインで冷蔵庫を荒らす泥棒

ショアライン周辺で最近、食料を狙った4件の家宅侵入窃盗事件が発生しており、警察が犯人の行方を追っている。
この泥棒は夜間に住宅に不法侵入し、冷蔵庫や戸棚などからありとあらゆる食料を食べ散らかすという。

容疑者は白人の男で、身長約5フィート10インチ。髪の色は茶色で、口ひげまたはあごひげがあるという。ショアライン警察では、被害者宅に残された指紋とDNAを採取し、犯人の特定を急いでいる。

8月6日(金)祖父と孫、警察署前で無理心中

5日夜、モンロー警察前で、祖父が実の孫息子を射殺して自殺するという事件が発生した。
祖父は孫息子を連れてモンロー警察を訪れ、正面玄関前で何かを叫んだ後、孫息子を射殺。それから自身の頭に銃口を向け、自殺を図った。祖父の車のフロントガラスには「もう孫息子の面倒を見ることができない」と書かれたメモが残されていたという。

この孫息子は祖父母が親権を持っており、両親はテキサスに住んでいる。

警察ではこの祖父が最近、精神療養所に入っていたことはわかっているが、なぜ警察署に来て孫息子の命を奪ったのかわからないと話している。

8月5日(木)シアトルでまた放火

5日早朝、シアトルのユニバーシティー・ディストリクトで放火と見られる火災が発生した。
火災が発生したのはユニバーシティー・ディストリクトの20th Ave. NEにある住宅で、前を通りかかった人が住宅のポーチが燃えているのを発見。住民に火災を知らせて消火活動を行ったため、大きな被害は免れた。

この放火により、この1週間以内に発生した放火事件は13件となった。

8月4日(水)キング郡裁判官、同性婚を認める

キング郡最高裁判所の裁判官は4日、ワシントン州法下における同性カップルの結婚を許可する判決を下した。
この訴訟は、キング郡に結婚証明書の発行を拒否された同性カップルらが、この拒否が憲法上で定められた権利の平等に違反するものであるとして、キング郡を相手に起こしていたもの。

反対派らによる、同性カップルの子供の適応性は異性カップルの子供よりも劣りがちであり、結婚によって子供達が危険にさらされるという主張に対しては、これは学術的な研究のない、根拠のない主張であると結論付けている。

全米では38の州で結婚は男女間で行われるものと定義しており、ワシントン州もそのひとつ。マサチューセッツ州では、州最高裁判所の判決により、今年5月から同性婚が許可されている。

8月3日(火)M・K・ルトゥルノー、明日釈放

児童暴行罪で7年の実刑判決を受け、ギグ・ハーバーの女性刑務所に服役していたメリー・ケイ・ルトゥルノーが4日、刑期を終えて釈放されることが明らかになった。
ビュリエンのハイライン学区で教師をしていたルトゥルノーは、教え子である小学6年生の男子生徒と性的交渉を持ったとして児童暴行罪容疑で逮捕され服役していた。

ルトゥルノーとこの男子生徒との間には2人の子供がいる。

8月2日(月)シアトルで11件の連続火災

シアトル北部で1日夜から2日朝にかけて、ガレージや古紙再生業ビルなど、放火と見られる火災4件が発生した。
同地域では、7月31日夜~1日朝にも、建設中のコンドミニアムや住宅など、7件の連続火災が発生しており、連続火災件数は11件となっている。

シアトルのグレッグ・ニッケル市長らは1日の記者会見で、市内の建築現場の監視強化を発表。また、ホットライン(電話:1-800-552-7766)を設置して、目撃者からの通報を呼びかけている。

2004年7月

7月30日(金)メリーズビルの火災で少年が書類送検

16歳の少年が、7月16日にメリーズビルで起きた火事に関与したとして、書類送検された。エド・ハーデスティー消防署長によると、この16歳の少年は犯罪責任に問われる可能性があるという。
この少年は今年3月にア-リントンに住む牧師宅で十字架を燃やす事件も起こしており、悪質ないたずらであるとして30日間の拘留と72時間の地域活動が9ヵ月間の執行猶予付きで言い渡されていた。

今回の放火はマッチを使って火遊びをしていた際の事故であるが、執行猶予中だったことから、最高で30日の拘留になる見込み。

7月29日(木)レントン周辺で家宅侵入窃盗

レントン周辺地域で、アジア系家庭を狙った家宅侵入窃盗が多数発生しており、警察が注意を呼びかけている。
この窃盗犯はまず呼び鈴を鳴らして、家に誰もいないことを確認してから裏庭に回り、窓から侵入。レントン、メイプル・バレー、ケント周辺の新築住宅で過去2ヵ月の間に15件の窃盗行為を行っているという。

夏休みで家で子供がひとりで留守番をする機会が増えており、通常、親達は安全のために呼び鈴がなっても応答しないよう指導していることから、警察ではこの窃盗犯が子供と鉢合わせして、被害が拡大する可能性も十分高いと懸念している。

警察では、見知らぬ人物が尋ねてきて呼び鈴を鳴らしたら、子供はひとりであることを悟られないように、「母は今、電話中です」などと応答する必要があるとしている。

7月28日(水)スウェディッシュで百日咳感染?

スウェディッシュ・メディカル・センターでは、百日咳にかかっていた緊急治療室の医師と接触した可能性がある107人の患者と90人の病院スタッフに検査と抗生物質の提供を行っている。
24日に百日咳と診断された医師は、同病院のファースト・ヒル・キャンパスで7月1日~18日の間、断続的に勤務。百日咳は非常に伝染性の高い細菌感染病であるため、この期間に緊急治療室を訪れた人は感染している可能性があるという。

百日咳はキング郡およびワシントン州で2001年以降、増加の傾向をたどっている。

7月27日(火)メリーズビルで家宅侵入と誘拐

27日深夜、メリーズビル近くの住宅で武装した3人組による強盗・誘拐事件が発生した。
警察によると、容疑者らはドアに応対に出た住民男性を鈍器で殴って気絶させて住居に侵入し、被害者を縛り上げ、約30分あまり室内を物色。容疑者のうち2人は被害者の男性を人質にして被害者のバンで逃走。もう1人も被害者宅にあったもう1台のバンで逃走した。

事件当時、付近をパトロールしていた警察官がヘッドライトを付けずに走っていた2人組のバンを発見。停止を求めたところ、容疑者らは被害者を車に残したまま走って逃走し、被害者は無事保護された。

警察では容疑者らと盗難に使用されたもう1台の車である1993年式マーキュリー・ヴィレジャー・ミニバン、赤、ナンバープレート:WA 345-JBDの行方を追っている。

容疑者は散弾銃と拳銃を所持しており、迷彩服を着ていたという。

7月26日(月)南シアトルで殺人事件

25日午後、シアトルのレニア・バレーで銃撃事件が発生し、ふたりが死亡、ひとりがケガを負った。
Martin Luther King Jr. Way S.にあるコーヒー店を出た被害者らは、店の外で何者かと口論となり、銃で撃たれたという。

犯人の男はその後、青いホンダ車に飛び乗って逃走。警察が行方を追っている。

7月23日(金)西部ワ州で6年ぶりの猛暑

23日、西部ワシントン地域の気温が90°Fを超え、6年ぶりの猛暑が予想されている。
シアトル地域で90°Fを超える温度を記録するのは1998年7月28日の97°F以来。23日現在のシアトルの最低気温は68°Fで、夜間にこの温度を下回る気温を記録しなかった場合、シアトルで最高の最低気温となる。

この猛暑は24日がピークとなり、ピュージェット湾地域の海岸線でも80°F後半から90°F前半、内陸部では100°Fを超える可能性も十分あるという。

7月22日(木)連続レイプ犯はタクシー運転手?

シアトル警察は、シアトル近郊で女性乗客2人をレイプ、1人に痴漢行為を行ったタクシー運転手の行方を追っている。
事件の容疑者はイエロー・キャブ運転手で、アルコールを飲み過ぎて、帰宅にタクシーを利用した女性客を人気のない場所に連れて行き、犯行に及んだという。

警察では、3件の事件が同じ容疑者の犯行であるという証拠はなく、容疑者が2人いることも考えられるとして、捜査を進めている。

7月21日(水) 日本、自衛隊のイラク撤退せず

21日、日本政府は自衛隊のイラク撤退を要求する攻撃警告に応じないことを発表した。
この警告は、アルカイダとの関連が指摘されているアブムサブ・ザルカウィ氏率いるイスラム武装勢力の名で20日にイスラム系ウェブサイトに掲載されたもので、日本がフィリピンにならってイラクから部隊撤退を行わない場合は攻撃を受けることになると警告していた。

山崎正昭内閣官房副長官は21日の記者会見で、「現在声明文の信憑性を確認中だが、いずれにせよ、イラクに対する日本の姿勢は変わらない。日本は継続してイラク復興のサポートを行い、テロリズムには屈しない」と述べている。

7月20日(火) ベルビュー・スクエアで誘拐事件

15日夕方、ベルビュー・スクエア・モールの駐車場で女性従業員が誘拐されるという事件が発生した。被害者の女性は、途中で車から飛び出して無事だった。
事件が発生したのは、ベルビュー・スクエア・モール1階の入り口付近駐車場で、被害者の女性が車に乗り込み、ドアを閉めようとした瞬間に、ナイフを持った男に襲われ、無理矢理車に押し込められたという。男は女性に詳細な運転指示を与えて車を発進させたが、赤信号で女性が急ブレーキを踏み、路上に飛び出して大声で助けを求めたため、そのまま逃走した。

容疑者の男は40~50代の白人で、身長約6フィート、体重約200パウンド。髪は赤みがかった金髪で、事件当時、薄色のTシャツに茶色の短パンを着用していたという。

7月19日(月) I-405でひき逃げ、運転手は逃走中

18日早朝、I-405で故障したトラックを修理していた男性が、隣車線を通過した車に跳ねられるという事故が発生した。被害者の男性は両足を切断する手術を受けたが、現在も重体が続いている。
加害者の運転手は、被害者を跳ねた後にタイヤがパンクし、数ヤード先で停車。車から降りた後、気を失って道路に倒れたため、救急車で病院へ運ばれたが、警察の事情聴取前に病院を立ち去り、行方がわからなくなっている。

警察では、事故にアルコールが関与していた証拠はないが、加害者の運転手が病院から逃げるように立ち去ったことから、薬物の影響下にあった可能性があると見ている。

7月16日(金) UW、コミカレ編入生受付を一時停止

ワシントン大学は、コミュニティー・カレッジからの大学編入学の受け付けを2005年の春または夏学期まで一時停止することを決定した。
この決定は、編入学希望者数が大学の受け入れ定員数を大幅に超過していることによるもの。大学側は、すでに800名の編入学希望者が入学を待っている状態であり、彼らの入学が完了する来年春または夏までは、新規の編入学受け付けができないと説明している。

ワシントン大学学長は、この問題が今後さらに悪化することは間違いなく、大学は全組織的な解決策と資金が必要であると述べている。

7月15日(木) 行方不明の登山者、無事救出

カスケード山脈のデニー・クリーク付近で5日前から行方不明となっていた登山者、ジョージ・ハルバートさんが無事発見された。
ハルバートさんは11日に家族へ行き先を告げずに外出したまま、行方がわからなくなっていた。

キング郡警察によると、ハルバートさんは多少の脱水状態があるものの、ケガなどもなく元気だと述べている。

7月14日(水) クラブ暴行事件、容疑者逮捕

シアトル警察は、先月キャピトル・ヒルのゲイ・ナイトクラブで発生した暴行事件の容疑者として男性2人を逮捕した。
逮捕された2人は、まだ捕まっていないもうひとりの容疑者と共に、ナイトクラブ「Timberline Spirits」から出て来た被害者の男性に殴る蹴るの暴行を働いた上、割れた酒の空き瓶で切りつけるなどしたという。

シアトル警察では、この種の“憎悪犯罪”に対し、情状酌量を認めずに断固とした措置で取り組む“ゼロ・トレランス政策”を実施している。

7月13日(火) 中古PC、オフィス・デポが無料で引取

オフィス・デポがヒューレット・パッカード社と提携して、中古PCや電化製品を9月まで無料で引き取ることになった。
これまでもHP社は使わないPCの回収を行ってきたが、有料(35ドル)だった。回収対象は、他社PC、モニター、デジカメなどの周辺機器、携帯電話、テレビ(27インチ以下)なども含まれる。

カリフォルニア州とメイン州では最近、企業による電化製品回収が義務づけられるリサイクル法案が通ったばかりで、他州でも検討されている。

7月12日(月) キャピトル・ヒルの火災でストア全焼

11日夕方、キャピトル・ヒルのスーパーマーケットで火災が発生し、消防隊員ら80名余りが消火活動にあたったが間に合わず、同ストアは全焼した。火災の原因などについてはまだわかっていない。
火災が発生したのは「ヒルクレスト・スーパーマーケット&デリ」で、同店の買い物客がパチパチと何かが燃える音を聞いた直後に火の手が上がったという。

店内にいた買い物客と隣接するアパートの住人らは全員避難して無事だった。

7月9日(金) ボセルの高校生、細菌性髄膜炎で死亡

5日からカークランドのエバーグリーン病院に入院中だったボセルの高校生が細菌性髄膜炎で7日に死亡した。
脳皮膜が炎症を起こす細菌性髄膜炎は、調理器具の共有や、同じペット・ボトルからの飲料水共有などにより感染するため、ワシントン州保健省では、死亡した生徒と過去10日間に接触した人々を捜している。

この生徒は同期間中に、イースタン・ワシントン大学のフットボール・キャンプとボセル高校のフットボール練習に参加している。

髄膜炎に感染した場合、皮膚にピンク色の斑点が現れ、黒く色素沈着するなどの皮膚障害が起こり、発熱、咳、鼻水、激しい頭痛や肩こりなどの症状が現れるという。

7月8日(木) おもちゃの宝石、大量リコール

全米の自動販売機で販売されていたおもちゃ、1億5,000個が、鉛中毒の危険性があるとしてリコールされた。
これらはネックレス、指輪、ブレスレットなど、宝石を模したおもちゃで、全米の自動販売機で2002年1月から2004年6月まで、25~75セントの値段で販売されていたもの。消費者製品安全委員会(CPSC)によると、この中のいくつかに危険度の高い鉛が使用されており、子供が誤って口に入れたり、飲み込んだりした場合には、体内に鉛が入り込み、学習障害、聴覚問題、発育遅延などの障害が発生する可能性があるという。

今のところ、被害は報告されていないが、CPSCでは保護者は子供のおもちゃ箱を調べて、これらのおもちゃを発見した場合にはただちに廃棄するよう呼びかけている。

詳細はToy Jewely Recallのウェブサイトまたは電話1-800-441-4234へ。 ウェブサイト:www.toyjewelryrecall.com/recall/consumer_frameset.htm

7月7日(水) たき火禁止令、10日から施行

ワシントン州自然局は7日、7月10日(土)の午前8時からキング、ピアス、メイソン、キットサップの4つの郡ですべての都市と郊外地域、市または郡の消防局管轄にあるキャンプ場や州立公園などでのたき火禁止令を施行することを発表した。この禁止令は連邦政府管轄の森林と国立公園には適用されないが、これらの管轄にはすでに別の規制が施行されている可能性もある。
各地域の禁止令詳細は下記の担当局へ問い合わせることができる。

4郡共通:1-800-323-2876
キング郡:Fire Marshals Office:206-296-6675
キットサップ郡:(北部)360-297-4888、(中央部)360-447-3555、(南部)360-871-2425、(ベインブリッジ島)206-842-7686
メイソン郡:Fire Marshals Information Line:360-427-7799
ピアス郡:Fire Prevention Bureau:253-798-7179

詳細は下記ウェブサイトから入手可能。

Fire Danger In Your County:www2.wadnr.gov

7月6日(火) 民主党副大統領候補はエドワーズ氏 NEW

6日、米大統領選の民主党候補、ジョン・ケリー上院議員は副大統領候補にノースカロライナ州のジョン・エドワーズ上院議員を選任したことを発表した。
ケリー氏はピッツバーグ市で開かれた民主党集会に集まった数千人のサポーターを前にこれを発表。大きな拍手と手製の“Kerry-Edwards”プラカードを掲げる観衆に対し、「みんなの承認を得られると信じていた」と笑顔で述べた。

民主党の副大統領候補には、エドワーズ氏のほか、ミズーリ州のディック・ゲッパード下院議員、フロリダ州のボブ・クラハム上院議員、アイオワ州のトム・ビルサック州知事らの名前が挙げられていた。

エドワーズ氏は「ケリー氏の申し出を謹んで受け入れる。光栄だ」という内容の声明文を発表している。

7月2日(金) DHS、ワ州精油所に警戒強化を警告

米国土安全保障省(DHS)は2日、ワシントン州の精油所がテロリストによって監視されていたとして、州警察当局と精油所に警戒するよう警告を出した。
DHSは警告の理由として、ピュージェット湾北部にある精油所が何者かにカヤックからビデオ撮影されていたこと、同精油所の警備担当者が不審なダイバーを目撃していること、また、同精油所の正門の鍵が盗まれていることを指摘している。

この精油所がどこであるかは明らかにされていないが、スカジット郡の国土安全保障担当者はDHSから警告を受け取ったことを認めている。しかし、特定の精油所が特定の脅迫を受けたという事実はないと話している。

7月1日(木) ブレマートンへのフェリー運行開始

シアトル~ブレマートン間を結ぶキットサップ・フェリー・カンパニーの乗客専用フェリーが8月1日から運行を開始することになった。
この運行には、インランドボートメンズ組合が抗議申し立てを行っていたが、ワシントン州統制評議会は今週、この申請を棄却して、キットサップ・フェリー・カンパニーにピュージェット湾横断ルートの使用を許可している。

このフェリーは1日4便の運行を予定しており、乗船料金は片道$7。乗客収容人数は250人となっている。

2004年6月

6月30日(水) 1米で2番目の狂牛病発見か?

米農務省(USDA)は29日、狂牛病を早期発見するためのスクリーニング・プログラムで、1頭の畜牛の死がいから狂牛病の可能性があるという予備テスト結果が出たことを明らかにした。USDAでは、この予備テストの結果は狂牛病であることを決定するものではなく、また、この畜牛は食料として流通していないとしている。
この畜牛の組織サンプルは、アイオワ州の国立獣医衛星研究所に送付されてさらなる検査が行われるが、最終的な結果が出るには4~7日かかるという。

米国では昨年12月にワシントン州で最初の狂牛病が発見され、日本などの諸外国が米国からの牛肉輸入を禁止するなど、米牛肉産業が大打撃を受けている。米政府はその後、全米での狂牛病監視を目的としたスクリーニング・プログラムを実施しており、現在までに約7,000頭が検査を受けている。

6月29日(火) 15歳少年、復讐により殺人

26日にスノホミッシュの自宅で男性が殺害された事件で逮捕された3人の少年容疑者の保釈金が100万ドルに設定された。
逮捕された3人の容疑者のうちのひとりである15歳の少年は、殺されたローレンス・クロエスさんの元恋人の息子で、盗難を警察に通報されたことを恨んで犯行に及んだという。

クロエスさんはこの少年の母親と2年前まで交際しており、少年とは2週間余り一緒に暮らしたこともあるという。クロエスさんの母親は「息子はこの少年を更生させたいと一生懸命だった。でも少年は彼から盗みを働き、それを逆恨みした」と話している。

6月28日(月) ワ州の乳牛変死事件は事故

ワシントン州イーナムクロー付近の酪農場で、3頭の乳牛が毒性物質を浴びせられて死亡した事件は、労組問題のもつれや環境テロリズムではなく、事故であったことが明らかになった。
FBIによると、捜査の結果、納屋に収納されていた何らかの毒性物質が容器の腐敗により流出し、乳牛の背中にしたたり落ちたことが判明。地方、州、連邦政府の合同テロリズム捜査本部による捜査が打ち切られた。

同事件は、牧場主のクープマン氏が役員を務めるWestFarm Foodsの労組問題や環境テロリストによるテロ攻撃である可能性があるとして、捜査が進められていた。

6月25日(金) モノレール、3ヵ月運行停止

シアトル消防署は24日、5月31日に火災が発生して運行停止となっているシアトル・モノレールが安全確認作業が完了するまでの3~4ヶ月間は運行を再開しないことを発表した。
消防署では、モノレールは安全向上を目的とした車両の改良、新しい避難計画の作成、そして、消防隊による救助訓練を行う必要があるとしている。

運行停止期間がシアトルで最も観光客が多いシーズンと重なることから、ビジネスへの影響も懸念されている。

6月24日(木) シアトル上空でジェット機飛行演習

24日に北米航空宇宙防衛軍(NORAD)がシアトル上空で一連の訓練を実施することが明らかになった。
これは、2001年9月11日の米同時テロ以来、米国全土で実施されている訓練演習で、首都ワシントンやジョージア州ですでに実施されたものと同じ。

NORAD本部の広報担当者は、戦闘機は終日シアトル上空を低空飛行するが、訓練であるので驚かないようにと呼びかけている。

6月23日(水) イサクアのデイケアに不審な男

キング郡保安官事務所は、イサクア近くのデイケアに不審な男が現れた事件を受けて、デイケア関係者や保護者らに注意を呼びかけている。
この不審な男は、デイケアに通う5歳の女の子を名指しで引き取りに現れたが、その女の子はすでにベビーシッターに引き取られて帰宅していたことを知ると、この女の子について職員にいろいろと質問したが、職員が返答に応じなかったため、そのまま立ち去ったという。

保安官事務所では、男がなぜ女の子の名前を知っていたのかなど、詳しいことはまだわかっていないが、ほかのデイケアを訪れて同様の犯行に及ぶ可能性があると見ている。

この男は白人で身長が約5フィート10インチ、体重は200パウンドくらいで、左の手首と肘に黒い入れ墨があるという。

6月22日(火) ワ州で乳牛が変死、FBIらが捜査

ワシントン州イーナムクロー付近の酪農場で、10頭の乳牛が何らかの毒性物質を浴びせられ、うち3頭が死亡した事件で、FBIと農務省、そして食品医薬局(FDA)が合同で捜査を進めている。
事件が起こった農場のオーナー、ジョン・クープマンさんは、労働組合と約9ヵ月にわたって論争を繰り広げていたウエストファーム・フード社の理事を務めており、同社では、牛乳を貯蔵しているトラック2台のタンクがこじ開けられたり、トラックのタイヤ268本がパンクさせられるなどの被害が相次いでいる。

同農場には約330頭の乳牛が飼育されているが、病気になった乳牛10頭は発見直後に隔離されたため、ほかの乳牛には被害は出ていないという。

6月21日(月) 民間有人ロケット、宇宙へ

21日朝、カリフォルニア州モハベから打ち上げられた世界初の民間有人ロケット「スペースシップワン」が大気圏を突破し、宇宙飛行に成功した。
この歴史的瞬間を見ようと滑走路に駆け付けた1万1,000人もの群衆が見守る中、ロケットは6:45 a.m.頃に飛行機にくくりつけられて離陸。約1時間後、上空5万フィート付近で分離され、マッハ3の速度で高度62マイルまで上昇後、まもなく大気圏内に再突入して、無事帰還を果たした。その間、パイロットのマイケル・メルヴィルさんは約3分の無重力状態を体験し、「すごかった」と感動を漏らした。

この有人ロケット計画に2,000万ドルを提供したスポンサーのポール・アラン氏は、「発射の瞬間は、口から心臓が飛び出そうだったよ」とコメント。技術責任者のバート・ルタン氏は、このテスト飛行を元に、有人ロケット・コンテスト「Xプライズ」に向けて再調整する意向を示した。「Xプライズ」は、3人を乗せたロケットで高度62マイルまでの飛行を2週間以内に2度達成した最初のチームに賞金が贈られるコンテストで、世界中で多くのチームが競っている。

6月18日(金) 米人質、惨殺される

アルカイダ・グループは18日、サウジアラビアでイスラム武装グループに誘拐され、人質として拉致されていた米民間人、ポール・M・ジョンソン・Jr.さんの首切り処刑を撮影した写真3枚をウェブサイト上で公開し、「イスラムに戦争を挑む者には同じ運命が待っている」という内容の声明文を発表した。
武装グループはジョンソンさんの解放と引き替えに、サウジアラビアで服役中のアルカイダ囚人らの釈放を要求していたが、サウジアラビア政府はこれを拒否。ジョンソンさんの遺体は、ウェブサイトに写真が掲載された数時間後に首都リヤド近くでサウジアラビア治安部隊によって発見された。

ジョンソンさんは米ニュージャージーの出身で、米ロッキード・マーティン社のアパッチ・ヘリコプター・システム・エンジニアとして、サウジアラビアに10年以上にわたって勤務していた。

6月17日(木) ベルビューの売春斡旋業者、摘発

ベルビューのマッサージ・パーラー、「Heaven and Earth Massage」と「Dragon Spring」の2店が売春斡旋容疑でベルビュー警察に摘発され、売春に関与していた疑いで、関係者9人が逮捕された。
逮捕された9人はいずれも中国人の不法入国者で、警察では、そのうち2人の女性はカナダ経由で米国へ密入国した可能性があるとしている。

警察ではこれらのマッサージ・パーラーが違法行為を行っているという通報を受け、おとり捜査官が侵入して捜査を開始。売春行為が行われていることを確認し、今回の摘発・逮捕となった。

6月16日(水) 9・11米同時テロ、ワ州も標的だった

9・11米同時テロ調査委員会は15日、2001年9月11日の米同時テロ攻撃のオリジナル計画で、シアトルが標的都市のひとつであったことが記された報告書を発表した。
この情報は現在拘束中のアルカイダ最高幹部、ハリド・シェイク・モハメッド容疑者の証言によって明らかになったもので、アルカイダは当初、米民間機10機を乗っ取り、攻撃を受けたニューヨークの世界貿易センターとペンタゴンのほか、CIAとFBIの本部、原子力発電所、カリフォルニア州とワシントン州の一番高い建物などを攻撃の標的とする計画だったという。

ワシントン州で最も高い建物というと、シアトル・ダウンタウンのコロンビア・タワーであるが、建物の名前などについては明記されていない。

6月15日(火) ケント刑務所から囚人が脱走

ケント警察は14日正午頃にケント市刑務所を脱走した29歳の男性囚人の行方を追っている。
男は刑務所から審理のために移送中に逃走。警察官ら14人が追跡にあたっているが、まだ見つかっていない。

男は赤紫色の囚人服姿で、茶髪の長髪をポニー・テールにしているという。

6月14日(月) ボーイング、海軍との契約を受注

14日、ボーイング社が米海軍の新型パトロール機の開発契約、39億ドル相当の受注に成功したことがペンタゴンの発表で明らかになった。
この契約は、米海軍が潜水艦偵察などの海事パトロールに使用するための新しい航空機を開発するためのもので、受注をめぐり、ボーイング社とロッキード・マーティン社の間で激しい受注競争が繰り広げられていた。

この契約に基づき、ボーイング社は同社の737型旅客機を改造したテスト用軍用機7機を製造。将来的には、既存のP-3 Orion機223機に替わる109機の新型機の製造を行う可能性もあるという。

6月11日(金) レーガン元大統領、しめやかに国葬

5日に亡くなったレーガン元米大統領の国葬が11日、首都ワシントンのワシントン大聖堂で営まれ、ゴルバチョフ元ソ連書記長ら世界各国の要人や歴代大統領など、4,100人が参列した。
ブッシュ米大統領は「ロナルド・レーガンは歴史の人となった。我々は彼にここに残って欲しかったけれども」と述べ、レーガン大統領のもとで副大統領を務めたブッシュ元大統領は「ロナルド・レーガンから、生涯で最も多くのことを学んだ」と語り、声を詰まらせた。

健康上の都合で演説を控えている英国のサッチャー元首相は、事前に録画した映像で「ロニーは世界最大のチャレンジに、むしろ喜んで挑んだ」と冷戦を共に戦った友に弔辞を送った。

レーガン元大統領の棺は国葬の後、カリフォルニアに戻り、レーガン記念館の丘の上に埋葬される。

6月10日(木) 裁判官、テント・シティーに滞在許可

キング郡最高裁判所の裁判官は10日、ボセル市の仮設ホームレス・シェルター、テント・シティーの強制撤去要請を棄却した。
ボセル市は、同市内にある聖ブレンダンズ教会の駐車場はキャンプグラウンドと見なされるため、仮設ホームレス・シェルターの設置には市の使用許可が必要であると主張。教会側は「宗教の自由」を主張し、許可は必要ないとしていた。

6月9日(水) 脱線事故で旅客列車が運行停止

9日、ユニオン・パシフィックの貨物列車2台がボーイング・フィールド付近で脱線した。事故の原因についてはわかっていないが、けが人は出ておらず、貨物からの危険物流出などもないという。
この事故で、同貨物と同じ路線を走るアムトラックとサウンダー・トレインでタコマ~シアトル間の旅客列車サービスが運行停止となり、乗客らはバスで目的地へ送迎された。

路線の修復作業は、早ければ本日の夕方6時には終了し、旅客列車の運行は明日には再開される予定。

6月8日(火) 高校生、ドラッグ容疑で逮捕

マーサー・アイランド・ハイスクールの生徒7人が8日、ドラッグ容疑で警察に逮捕された。
逮捕された生徒のうち、ひとりの女生徒の自宅からマリファナと現金1,000ドルが押収されていることから、警察では、生徒らが大量のマリファナを売買していた可能性があるとして、仕入れ先の追及など捜査を進めている。

6月7日(月)米国民、レーガン元米大統領を追悼

5日に肺炎で死去したロナルド・レーガン元米大統領の棺が7日朝、プライベートな葬儀が営まれるロナルド・レーガン記念館へと移送された。
元大統領の棺は9日朝まで同記念館に安置され、1967年から1975年まで州知事を務めたカリフォルニア州の市民らの一般弔問を受け付ける。

11日に行われるワシントン大聖堂での国葬では、ブッシュ大統領が弔辞を述べ、ソ連のゴルバチョフ書記長(当時)も出席する予定となっている。

6月4日(金)アーバンの消防士、レニア山で転落死

レニア山を登山中だったアーバンの消防士キャプテン、ジョン・ケイヒルさんが3日、同山のリバティ・リッジ・ルートで転落死した。
ケイヒルさんは熟練の登山家で、ベルビューの消防士、マーク・アンダーソンさんと、3日の頂上到達を目指していたという。ケイヒルさん転落の連絡を受けて、救助登山隊とオレゴン・ナショナル・ガードのヘリコプターが救助に駆けつけたが、到着した時にはすでに死亡していたという。

リバティ・リッジはレニア山登山で最も危険なルートで、先月にもメイン州出身の登山家が転落によるケガが原因で死亡している。

6月3日(木)ピュージェット湾地域に隕石?

3日の午前2時40分頃、ピュージェット湾の夜空一帯が突如明るく照らし出され、その直後に大きな爆発音が起こった。天文学専門家らは、隕石の可能性があるとして調査を進めている。
国立測候所のレーダーには光の原因となるようなストームなどの気象現象は検出されておらず、飛行機事故や米軍の飛行テストなどの報告もなかった。

この光は、ワシントン州のタコマからウッドビー・アイランド、さらにはアイダホでも目撃されており、爆発音も広範囲に渡って聞かれているという。

6月2日(水)シーホークス競技場、名称権はQwestに

米通信大手のQwest Communications International社は2日、シアトルのシーホークス競技場のネーミング権購入を発表した。同スタジアムは2002年の完成以来、後援会社がないまま運営されていた。
同契約の合意内容についてはまだ発表されていないが、セイフコ球場のネーミング権契約金よりも高額であるという情報もある。セイフコ保険会社は1998年にセイフコ球場のネーミング権を年間約180万ドルで契約している。

Qwest社は全米で携帯電話や長距離電話、DSLサービスなどを行っており、ワシントン州には約250万人の顧客を持っている。

6月1日(火)モノレールで火災が発生

5月31日、シアトル・センターからウエストレイク・センターへ向かう途中のモノレールで火災が発生し、乗客8人が気道熱傷で病院へ運ばれた。モノレールは無期限で運転停止となっている。
火災発生時、モノレールの車内は黒煙が充満し、5thアベニュー付近も立ちこめる煙で一時は大混乱となった。乗っていた約100人の乗客は、消防隊のはしごを使ったり、駆け付けた次のモノレールに乗り換えたりして避難した。

消防局ではモノレールのエンジンへの電気配線が漏電したのが火災の原因と見ている。

2004年5月

5月28日(金)イラクで日本人2人が死亡

イラクのバグダッド近郊で、車両がロケット砲攻撃を受けて行方不明となっていた日本人フリー・ジャーナリスト2人が死亡していたことが、同乗していた運転手の証言で明らかになった。遺体の確認はまだできていない。
死亡したと見られるのは、橋田信介さんと小川功太郎さんのふたり。ふたりの乗った車両は、サマワの自衛隊基地からの帰りにバグダッドの南方20マイルのマフムディア付近を走行中に攻撃を受けた。同乗していた通訳者の行方はまだわかっていない。

日本政府は、この事件による自衛隊活動への影響はないとしている。

5月27日(木)司法長官、アルカイダ攻撃を警告

アシュクロフト米司法長官は26日、アルカイダが数ヵ月以内に米国に対するテロ攻撃を行う可能性があることを明らかにした。
司法長官は、「これは複数の消息筋から得た信頼すべき情報だ。アルカイダは米国への攻撃準備をほぼ完了しているようだ」と述べ、アルカイダがスペインの列車爆破事件の時のような効果を狙って、米大統領選を混乱させるために、今夏または今秋に攻撃を行う可能性があるとしている。同列車爆破事件は、スペインの大統領選挙に大きな影響を及ぼしている。

5月31日のメモリアル・デーや7月4日の独立記念日、11月の大統領選に向けて行われる民主党・共和党大会などが、標的になる恐れがあるという。

5月26日(水)ワ州中学で生徒が銃持ち込み?

26日、マーサー・アイランドのアイランダー・ミドル・スクールが生徒が銃を学校に持ち込むという情報を受けて休校となっている。
警察の話によると、25日夜に学校関係者が匿名の生徒から「生徒達が学校に銃を持っていく計画を立てている」という内容の電子メールを受け取ったという。

同学校では25日にも生徒のひとりが銃を持っていたのが発見されている。この匿名の生徒は、発見された銃が大きな計画の一部であったこと、そしてその計画は依然として実行されること、などの情報を聞いたという。

5月25日(火)Toys “R” Us、Amazon.comを提訴

Toys “R” Usは25日、オンライン・ショップの運営契約を結んでいるAmazon.comが契約違反を行ったとして、損害賠償などを求める訴訟を起こした。
Toys “R” Usによると、Amazon.comはToys “R” Usが優先販売権を持つ商品の他社玩具店による販売を許可。また、同オンライン・ショップで競合他社が優先権なしに商品販売を行うための技術計画を推進中であるとしている。Toys “R” Usは、Amazon.comに4年間の優先販売権として2億ドルを支払っており、優先権が推奨されない場合は、契約違反として賠償金を支払うか、または、契約を破棄して金額を返金すべきであると主張している。

これに対しアマゾンの広報担当者は、「Toys “R” Usとは優先権に対する理解が異なるようだ。複数の小売業者が競合することにより、選択幅を広げることができ、Toys “R” Usにはない商品も提供することができる」と述べている。

5月24日(月)パイプライン事故で燃料輸送停止

23日早朝、レントンにあるオリンピック・パイプライン社のテスト用パイプラインが破裂した事故による影響で、西部ワシントン地域への燃料輸送運転が停止されている。同社は現在、事故によるダメージを捜査中で、運転再開のめどはまだ立っていないという。
大きな亀裂部分は同午後には塞がれたが、わずかな量の漏洩がその後2時間以上も続いたという。環境保護団体と州環境局は、事故による大気と水質への影響を捜査しているが、地盤にどの程度のガソリン燃料が漏洩したかはまだわかっていない。

運転が停止されているパイプラインは、ガソリン、ディーゼル、ジェットなどの燃料を広範囲にわたって輸送しており、操業停止によるガソリン価格の高騰も懸念されている。

同パイプラインは、1999年6月にもベリングハムで破裂事故が発生。約23万ガロンのガソリン燃料が漏洩して爆発し、3人が死亡している。

5月21日(金)テロ容疑の弁護士、釈放される

3月11日のスペイン・マドリッド列車爆破テロ事件に関与したとして、2週間前に逮捕・拘留されていたオレゴンの弁護士、ブランドン・メイフィールドさんが釈放された。
今回の釈放は、逮捕の理由となった起爆剤バッグからの指紋がメイフィールド氏のものではなく、アルジェリア国籍の容疑者のものであることがスペインの捜査当局によって確認されたため。

今回の事件は、政府がテロリスト検挙のために、重要参考人を正式な起訴なしに長期に渡って拘留することができる“愛国者法”に、新たな注目をもたらすことになった。人権擁護グループは、この法律によって無実の米市民が理由も説明もなく刑務所に入れられ、弁護の余地も与えられないと懸念を表明。メイフィールドさんは、5月6日からの2週間の拘留を「つらい試練だった」と語っている。

5月20日(木)モノレール、設計に欠陥?

シアトル・モノレール・トランジット・プロジェクトに反対する構造技術者らが、モノレールの設計に大きな欠陥があると指摘している。
シアトルのプロ・スポーツ・スタジアムなど、多数の建築物を手掛けた事務所に所属する技術者、ジョン・マグナソン氏は、同プロジェクトのモノレール設計は、将来的な拡大能力にも疑問があり、単線による収容人数の問題や、地震時のウエスト・シアトル・ブリッジへの影響、雪や氷の固まりがモノレールから落下する恐れなどが考慮されていないと指摘。50年後には取り壊しを検討しなければならないような、アラスカン・ウェイ高架橋の二の舞になるのではないかと懸念を表明している。

同モノレールは、シアトル・ダウンタウンとバラード、ウエスト・シアトル間を結び、シアトル市が160億ドルの費用を掛けて建設に当たっている。

5月19日(水)生アーモンドが大量リコール

カリフォルニアのパラマウント・ファーム社は18日、食中毒の原因となるサルモネラ菌が含まれている可能性があるとして、同社の生アーモンド、500万パウンドをリコールした。
このリコールは米食品医薬品局(FDA)への7件の食中毒通報を受けてのこと。アラスカ、アリゾナ、オレゴン、ワシントン、ユタの5州でサルモネラ腸炎菌が原因と見られる食中毒が報告されている。リコールされたアーモンドは、カークランド・シグネチャー、サンキスト、トレーダー・ジョーズのブランド名で販売されており、賞味(有効)期限はいずれも8/21/04以降に設定されている。

パラマウント社では、これらのアーモンドを購入した消費者に、商品を購入店まで返却するよう呼び掛けている。詳細はパラマウント社まで電話(1-800-496-5168)で問い合わせることもできる。

5月18日(火)高校でバーグさん殺害映像を視聴

マキルテオ近くのマリナー・ハイスクールで、先日イラクで殺害されたニック・バーグさんのビデオ・テープを生徒が教師と一緒に視聴していたことが明らかになり、騒動となっている。
バーグさん殺害の映像はあまりにも残酷であるという理由で、主要メディア各社でさえも放映を見合わせている。しかし、この映像はインターネットで視聴することができることから、マキルテオの生徒達は、学校のコンピューターを使って映像をダウンロード。教師と一緒に視聴したという。

同学校では、この騒動でふたりの教師が休職処分を受けたが、18日には学校へ復帰している。

5月17日(月)救助隊、遭難登山者に到達

悪天候とケガのために15日からレニア山で立ち往生となっているふたりの登山者のもとに、最初の救助隊が到達した。
立ち往生しているのは、メイン州出身のピーター・クーリーさんとスコット・リチャーズさんのふたりで、クーリーさんは16日早朝に足を滑らして転落。ロープにぶら下がる形で止まり、一命は取り留めたが、腕を骨折し、岩で頭も打って怪我をしたという。

レニア山国立公園の広報担当者によると、到達した救助隊は、現在クーリーさんの治療に当たっているという。ふたりが立ち往生しているリバティー・リッジ・ルートの標高12,300フィート付近は急勾配な地形であることと、雪と氷点下という悪天候が重なり救助が難航している。天気が回復次第、現在待機中のヘリコプターが救助に向かう予定だという。

5月14日(金)ベルビューの痴漢容疑者逮捕

ベルビューのクロスロードとオーバーレイク付近で数ヶ月間に渡って痴漢行為を行っていた容疑者の男が逮捕された。
逮捕されたのはエドワード・ジェローム・ヴィラゴメス容疑者(20歳)で、警察では全9件におよぶ痴漢事件はすべて同容疑者の犯行であると見ている。

ベルビュー警察では、ヴィラゴメス容疑者を72時間以内に正式に逮捕して拘留する十分な証拠がないため、同容疑者を一時保釈するが、正式逮捕は時間の問題だという。

5月13日(木)ワ州最高裁、フッ素混入を棄却

ワシントン州最高裁判所は13日、衛生局は管轄下にある水道システムの水道水にフッ素を混入するという規定を施行することはできないという判決を下した。
タコマ・ピアス郡衛生局では、医療費の節約と児童の歯科疾患防止を目的として、2002年10月から水道水にフッ素混入の規定を適応していたが、 これに反対する市民と民間水道業者らがこの規定が違反であるとして裁判が行われていた。

今日の判決で裁判官は、水道水にフッ素を混入するかどうかの権限は水道局にあり、衛生局のフッ素導入規定は水道局の決定と矛盾していると述べている。

タコマ・ピアス郡衛生局は、同郡の児童7万人以上が歯の治療をするための手段を持たず、そのうちの1/4の児童は深刻な歯科疾患を抱えていると話している。

5月12日(水)イラクで米民間人惨殺

イスラム過激派系ウェブサイトで、イラクで武装グループに誘拐され人質となっていた米民間人が首を切り落とされて惨殺される姿が映されたビデオ・テープが流された。この惨殺は米兵によるイラク人捕虜虐待事件に対する報復だという。
映像には縛られたフィラデルフィア在住のニック・バーグさんと、覆面姿の男達5人の姿が映し出され、覆面男のひとりは「我々は米政府にアブグレイブ刑務所のイラク人捕虜との人質交換を申し入れたが、却下された。イスラムの尊厳は血と魂によって救わなければならない」という声明後に犯行に及んでいる。

このビデオ・テープには「アブ・ムサブ・アル・ザクワイの米国人処刑」というタイトルが付けられているが、オサマビン・ラデンの補佐官として知られるアル・ザクワイ容疑者が事件に直接関与しているかについてはまだわかっていない。

バーグさんの遺体は先週8日にイラクのバグダットで発見されており、家族らは彼が殺害されたことを知らされていたが、惨殺の詳細についてはテープが流されるまで知らなかったという。バーグさんはイラクで通信復旧の仕事に携わっていたが、4月9日から行方不明となっていた。

5月11日(火)ガソリン料金、最高値を記録

全米自動車連盟(AAA)は先週7日のワシントン州全体のセルフ・サービス無鉛レギュラー・ガソリンの平均料金が1ヵ月で26セント値上がりし、過去最高の2ドル13セントを記録していたこと発表した。
高騰の原因については明確ではないが、同7日には原油の値段も1バレル当たり40ドルと高騰し、1990年10月11日の湾岸戦争突入への懸念による値上がり以来の記録的な高値となったという。

5月10日(月)ウエスト・シアトルで連続レイプ魔

警察はウエスト・シアトル地域で先週から連続して発生している3件のレイプ事件容疑者の行方を追っている。
被害者宅に窓から侵入して犯行に及ぶという手口が同様であることから、警察では3件の事件は同一犯人の仕業であると見て捜査を進めている。

容疑者は黒人男性で年齢は20代前半、身長が5フィート10インチくらいで痩せ型だという。

5月7日(金)オレゴン弁護士、テロに関与?

3月11日にスペインのマドリッドで起こった列車爆破テロ事件に関与した疑いで、オレゴン在住の弁護士、ブランドン・メイフィールド容疑者が重要参考人として逮捕・拘留された。この事件でアメリカ人が逮捕されたのは初めて。
テロ事件に使用された起爆剤の入ったバッグから、メイフィールド容疑者の指紋が発見されたことから、今回の逮捕となった。正式な起訴は行われていないが、政府は“愛国者法”に基づき、同容疑者を起訴なしで拘留することができる。

メイフィールド容疑者はカンサス州の高校卒業後、陸軍に入隊。タコマでエジプト生まれの妻モナさんと知り合い、結婚後にイスラム教に改宗している。1994年に陸軍を名誉除隊後はポートランド州立大学で法律を学び、2000年から弁護士として働いていた。主に貧しい依頼人を対象に家族法や移民法訴訟を担当しており、2002年にはアルカイダとタリバンを援助したとして有罪になったイスラム教信者の監護権訴訟も担当している。

通っていたビーバートンのモスク管理者は「彼は敬虔な信者ではなく、どちらかというと穏健派だった。物静かな性格だが、人権問題については雄弁だった。9/11後のイスラム教信者への政府の対応は人権侵害だとも述べていた」と話している。

5月6日(木)暴行罪で中学生ら3人起訴

4月30日にスカジット郡のラベンチュラ中学校で起こった暴行事件で、マウント・べーカー中学校の女生徒ら3人が第2級暴行罪容疑で逮捕、起訴された。
容疑者の3人は、学校で行われたスクール・ダンスに参加した際、クラスメートの女生徒を集団で、意識不明になるまで暴行したという。

3人は現在、青少年拘置施設に収容されており、学校も退学処分になったが、被害者の女生徒は恐怖で学校に戻れず、家族はメキシコへの移住を考えている。

5月5日(水)米大統領、虐待事件でTV会見

ブッシュ米大統領は5日、米国系アラブ衛星テレビであるアルフーラ・チャンネルに出演し、イラク人捕虜虐待事件は民主主義に基づいて捜査され、犯罪者は法の下で裁かれることを約束すると述べた。
米兵がイラク人収監者を虐待している写真が公開された1週間後、米陸軍はイラクとアフガニスタンで米国の拘置下にあった捕虜25人が死亡していることを明らかにした。25人のうち、2人は正当殺人、12人は自然死または不審死として処理されており、残り10人については現在捜査中だという。

米政府当局は、今年1月にはこの虐待の事実を知っていたとされ、ラムズフェルド米国防長官が6日に仮設定された上院軍事委員会公聴会での証言を求められている。

5月4日(火)テント・シティ計画に住民激怒

イーストサイドのボセルとカークランドの間にある空き地に設置される、新しいテント・シティー計画をめぐるミーティングがボセルの教会で行われ、集まった住民達がキング郡の計画に反対、激怒の声をあげた。
キング郡のロン・シムズ行政官は、この新しいテント・シティーがオープンすることについて、先週すでに発表を行っていたが、最終的なロケーションについては、ミーティング当日まで明らかにされていなかった。

住民らは「ホームレスが嫌で反対しているのではない。場所がワニタ・ウッディンビル・ウェイにあるパーク&ライドの隣であること、そして、キング郡がそれを隠していたことが問題だ」と話している。

この計画は5月6日から90日間、ホームレスの人々がテントを設置して、この場所に居住することを許可している。

5月3日(月)新型コンピュータ・ワーム蔓延

ウィンドウズOSの欠陥を悪用するインターネット・ワーム、Sasserが世界中で猛威を振るっており、多くのコンピューターが被害を受けている。
このワームは、これまでのワームのように電子メールの添付ファイルを開かなくても、自動的にコンピュータを感染させる。マイクロソフト社ではこの欠陥を修正するプログラムを先月に発表しているが、多くのPCユーザーがコンピュータへの適用を行っていないため、感染が広まっていると見られる。

ワシントン州の最大政府機関である社会福祉保健局では、このワームの影響を受けて3日午前中いっぱい、コンピュータがシャット・ダウン状態となり、その他の州政府機関も影響を受けているという。

2004年4月

4月30日(金)エベレット男性、SARSに感染か?

29日、エベレット衛生当局は28日夜に呼吸器疾患でエベレットのプロヴィデンス病院に搬送された男性がSARS(重症急性呼吸器症候群)に感染している疑いがあるとして検査中であることを発表した。
病院当局は、この男性がSARSに感染している可能性は低いが、男性が最近、中国を訪れていることから、慎重に診療に当たっていると話している。中国では過去数週間に数件のSARS感染患者が確認されているが、この男性がこれらの感染者と接触があったという事実はないという。

SARSであるかどうかの確認には、3~10日間の検査期間が必要であるが、感染していた場合には、ワシントン州で初めてのSARS感染ケースとなる。

4月29日(木)Google、株式公開へ

インターネット検索エンジン会社トップのGoogle Inc.は29日、期待が高まっていた株式公開の申請書類を提出した。

Googleはナスダックまたはニューヨーク証券取引所への上場を模索しており、新規株式公開では27億ドルを期待しているという。

4月28日(水)西部ワ州、強風で被害続出

27日夕方から夜にかけてのストームの影響で、西部ワシントン地域で停電や倒木などの被害が続出した。

ストームによる強風は、タコマで52mph、オークハーバーで52mph、その他のピュージェット・サウンド地域でも、35~45mph範囲の風速を記録。約20万戸の住宅やビジネスが停電となり、一夜明けた28日現在も、約3万戸で停電状態が続いているという。

国立測候所では、カナダ国境付近のスーマスで竜巻が観測されたとも発表している。

4月27日(火)ATMカード泥棒、急増

シアトル近辺の銀行では、ATM操作中の客を狙ったカード窃盗事件が相次いでおり、財務省検察局と地元警察が捜査に当たっている。
25日朝、シアトル在住の女性ミッシェル・マスターソンさんは、グリーンレイク近くのATMでカード盗難の被害に遭った。マスターソンさんがいつもどおり銀行のカードをATMに挿入すると、カードは途中で詰まり、スクリーンには「このATMは、一時的に故障中」とのメッセージが出現。そこに男が現れ、このATMは古い型のため、同じようなことがよく起こると説明。さらに「故障の場合は、暗証番号を押し、キャンセルを押してください」というステッカーを発見したマスターソンさんは、素直にその指示に従った。そして、カードを引き抜くための道具を探しにその場を離れて戻ってみると、男は立ち去った後で、ステッカーもなくなり、ATMは普通に動いていたという。

カード盗難について通報後、カードが完全に停止されるまでの間に、犯人はすでに$1,000もの金額を口座から引き出していた。

4月26日(月)全日空、7E7旅客機を50機発注

ボーイング社は26日の議会で、全日空から発注を受けていたボーイング社の次世代旅客機、7E7ドリームライナー50機の受注を承認したことを発表した。受注総額はリスト価格で約60億ドル。
全日空は7E7旅客機の初めての発注会社となり、ボーイング社が1社の顧客から50機もの大量発注は受けるのは初めてのこと。

全日空の大橋洋治社長はボーイング社との共同声明のなかで、「ボーイング7E7旅客機は、全日空の“世界で最も安全性に優れた、効率的で快適な最新鋭旅客機を運営する”というゴールを満たす旅客機である」と述べている。

4月23日(金)遠足途中のスクール・バスで火災

23日朝、学校の遠足でシアトルのパシフィック・サイエンス・センターに向かっていたスクール・バスで火災が発生。バスに乗っていたリンウッドのシーダー・バレー・コミュニティ・スクールの生徒達は非難して全員無事だった。
バスの床下から煙が出ているのに気付いた運転手が、道路の中央分離帯にバスを停車。生徒全員を非難させた数分後に火災が発生したという。

駆けつけた消防隊員によって消火活動が行われ、生徒達は代わりのバスで目的地へ向かった。

火災の原因についてはまだわかっていない。

4月22日(木)イラク帰還米兵、妻殺害

ワシントン州フォート・ルイス陸軍基地の兵士が、妻殺害の容疑で21日にピアス郡警察に逮捕された。
容疑者の兵士は、オハイオ州出身のジェームス・ピッツ軍曹で、友人に妻を殺害したことを告白したため、陸軍当局が身柄を拘束。アパートで殺害されている妻のタラさんが発見され、陸軍当局からピアス郡保安官事務所へ引き渡された。

妻のタラさんは今月初め、ピッツ容疑者に暴力をふるわれ、殺すと脅迫されたと警察に通報。容疑者に対する一時的な接近禁止命令を取得していた。

ピッツ容疑者の弟は「オハイオに4日間戻って来ていたが、彼はまったくの別人になっていた。イラクが彼を変えたことは明らかだった。もしかしたら、殺人を考えていて、家族に別れを告げに来たのかもしれない」と話している。

ピッツ容疑者は3月に1年間の任務を終えて、イラクから戻ったばかりだった。

4月21日(水)スノホミッシュの火災は環境テロ NEW

21日、スノホミッシュ郡の建設中住宅で4つの発火装置が見つかった事件は、環境テロリストによる犯行の可能性が高いとして、米連邦捜査局(FBI)が捜査を進めている。
発火装置が発見されたのは、モンロー東部にある住宅開発地「ストーム・レイク・ハイツ」で、21日朝に出勤した建設作業員らが、住宅裏に可燃性液体入りソーダ・ボトルが置かれていたのを発見し、警察に通報。これらの装置は発火にはいたらず、出火は免れている。

スノホミッシュ郡では、20日にもクリア・ビュー地域で建設中の住宅4件で火災が発生しており、同様の発火装置が環境テロリストからの脅迫状とともに発見されている。

4月20日(火)オレゴン裁判官、同性婚を停止

米オレゴン州裁判官は20日、同性婚を認めるかどうかは、最高裁判所の判決が必要であるとして、州内での同性結婚に対する停止命令を出した。
オレゴン州では、マルトノマ郡が同性婚を認めないことは違憲であるとし、3月から同性カップルに対して結婚証明書の発行を開始。現在までに、約3,000組の同性カップルが結婚している。

4月19日(月)児童虐待容疑者、オレゴンで逮捕

虐待容疑が無罪となり、4月7日にカリフォルニア刑務所から釈放されたエドワード・ストークスがオレゴン州で逮捕された。
虚偽の申請をしてワシントン州の運転免許証を手に入れた疑いで、オレゴン州ポートランド近くのグレシャムのコイン・ランドリーで、ストークスは逮捕された。現時点では軽罪での逮捕となったが、行方を追っていた捜査当局は、彼の居場所がわかり、ほっとしている。

ストークスは、グレシャムの警察で事情聴取を受け、ムノマ郡の拘置所に送られた。ワシントン州への引き渡しを免除されるか、引き渡しに関する公聴会が開かれるまで、彼は拘置所に留まることになる。

ストークスは、16歳のブルー・クラック君を虐待した容疑で有罪判決により、終身刑で刑務所に服役していたが、告発者の自殺のため、最高裁判所で逆転判決が出て、無罪となった。

4月16日(金)アラブ放送、米兵捕虜の姿を放送

アラビア語放送局アル・ジャジーラ・テレビは16日、イラクの反乱軍に拘束された米兵が自動ライフル銃を持った男達に囲まれている姿を放送した。
映像では兵士の声は消されており、アラビア語ナレーターの吹き替えによると、この兵士はキース・M・マウピン上等兵だと名乗り、イラク国民を解放するために来たが、息子と一緒にいたかったので、来たいという要望はなかったと語ったと説明している。

マウピン上等兵を拘束している男のひとりはテープの中で、「占領軍に拘束されている捕虜と引き替えにするために、この兵士を捕虜にした。彼は多数の捕虜のひとりだ。彼はイスラム教に基づいた捕虜としての扱いを受けている。健康状態は良い」と話している。

過去数週間に渡り、イラクでは24人を超える外国人が誘拐されており、そのうち17人は依然として行方不明。マウピン上等兵は、4月9日に護衛車が襲撃された後、もうひとりの兵士と7人の米民間人とともに行方不明となっていた。

イラクではバグダッドで今週初めに4人の遺体が発見されており、米政府当局はこれらの遺体に行方不明者が含まれていないかどうか、確認を急いでいる。

4月15日(木)警察当局、児童虐待者を捜索中

ワシントン州警察当局は、児童虐待罪の前科があり、性犯罪者としての登録義務がある男の行方を捜している。
この男の名前はエドワード・ハービー・ストークスで、彼はカリフォルニア州で児童虐待罪で終身刑に服していたが、昨年11月に上訴裁判所が逆転判決を下して無罪となり、先週釈放されている。警察当局によると、ストークスが西部ワシントン地域に戻って来ていることは確認されており、最後に目撃されたのは、タクウィラのコストコだという。

ストークスはカリフォルニア州以外にも、オレゴン州とワシントン州で少なくとも5件の児童虐待罪で逮捕されている。彼はまた、セラピストに宛てた手紙で最低でも212人の被害者に性的虐待行為を行ったことを告白しており、警察では彼が再犯に及ぶ可能性があるとして、行方を捜している。

4月14日(水)米大統領、今年初の公式記者会見

ブッシュ米大統領は13日の公式記者会見で「イラクでの仕事は終了させる。主権移譲も予定通り6月30日に行い、秩序の安定を図るためには、米軍を増強する用意もある」と述べた。
ここ数週間、イラクでは戦闘が激化しており、軍人以外にも多数の戦死者がでていることに対しては「断腸の思いだ」としながらも、イラクの民主化は世界の平和および米国の安全にとって、重要なことであると述べ、イラク戦争の正当性を主張。記者団からの「イラクの情勢をベトナム戦争の二の舞だとする論調が増えていることに対してどう思うか」という質問に対しては「それは間違った見識だ」と反論した。

9.11のテロ事件については「攻撃を阻止するためにできたことはなかったかと、何度も自問してきた。攻撃の可能性を少しでも知っていたならば、国を救うために何でもしただろう」と述べたが、政府の責任については認めず、謝罪はなかった。

ブッシュ大統領が公式の記者会見を行ったのは昨年の3月以来初めてのこと。

4月13日(火)カークランドでリシン毒素発見

米連邦捜査局(FBI)は12日、リシン毒素を所持していた疑いで、カークランドに住む男性を9日に逮捕したことを発表した。
逮捕されたのは、ロバート・M・アルバーグ容疑者。昨年11月に、同容疑者からリシン毒素精製の主成分となるトウゴマ種子の注文を大量に受けたNYの種苗業者がFBIに通報したことから捜査が開始され、今回の逮捕となった。

アルバーグ容疑者は自閉症障害を持っており、家族の話によると、最近は症状が悪化していたという。

FBIでは、アルバーク容疑者には政治的意図はなく、この毒素を使用する計画もなかったと見ているが、昨年10月にリシン所持で逮捕されたスポケン・バレーの男性には、13年間の実刑判決が求刑されている。

4月12日(月)イラクの3邦人は無事の報道

共同通信社は12日、イラク人擁護組織代表で人質3人の解放交渉仲介人を自称するミゼル・ドレイン氏が、誘拐犯グループとの接触に成功し、人質が無事であることを確認したと報道した。
同社はドレイン氏の声明について、信憑性は定かではないとしているが、同氏が犯人グループに要請し、人質を殺害しないことを約束させたとも述べている。

ドレイン氏は11日に出演したアラビア語放送局、アルジャージーラ・テレビのインタビューで、自衛隊の撤退がない限り、犯人グループは人質3人を24時間以内に殺害すると警告していると話していた。

4月9日(金)キング郡、下水道値上げを検討

キング郡は9日、ピュージェット・サウンド地域の下水道料金の9パーセント値上げを検討していることを発表した。キング郡では、2005年1月から2年間に渡ってこれを施行したい意向だ。
キング郡では、値上げは既存の下水処理場拡大および新規の処理場建設など、投資計画の資金調達のためであると話している。

4月8日(木)イラクで日本人拘束される NEW

アラビア語衛星放送アルジャジーラ・テレビは8日、イラクの武装勢力によって拘束されたと見られる日本人3人の姿を放送した。武装勢力は、3人の解放と引き替えに、自衛隊の撤退を要求している。
ビデオに映ったパスポートから、拘束されているのは、郡山総一郎さん、今井紀明さん、高遠菜穂子さんの3人で、郡山さんはヨルダンで朝日ウィークリーに発行されたプレス・カードを所持しているという。

この事態を受けて、日本政府は緊急会議を行っている。福田康夫官房長官は「現在、報道の確認作業中だが、自衛隊の撤退はあり得ない。拘束が事実だとすれば、非常に卑劣で許せないことだ。政府は解放に向けて、全力を尽くす」と話している。

4月7日(水)キング郡、はしか警報を発令

シアトル・キング郡衛生当局は7日、はしか症状に対する警戒とワクチン接種のアップデートを行うことを勧告した。
この勧告は、最近中国から養子縁組された児童のひとりがはしかに感染していたことが確認されたことを受けてのもので、ほかにも現在、5件のケースではしか感染の確認が待たれている。

これらの児童らは家族とともにシアトル地域のレストランなどを訪れているため、感染が拡大する可能性があるという。

はしかは感染力が高く、深刻な病気の原因となる場合もある。

4月6日(火)PSE、料金値上げを申請

ピュージェット・サウンド・エナジー(PSE)社は6日、エネルギー供給と顧客コストの安定を図るため、年間1億2,700万ドルの電気および天然ガスの料金値上げをワシントン州に申請した。
この申請が承認された場合、一般家庭のひと月あたりの電気料金は約6.9パーセント、天然ガス料金は約6.3パーセントの値上げされることになる。

PSE社は、ワシントン州西部地域に、天然ガスでは約64万5,000人、電力では約97万8,000人の顧客を持っている。

4月5日(月)メリーズビルの殺人事件で有罪判決
2002年9月に起きたメリーズビルのレイチェル・ブルックハイマーさん殺人事件の裁判で5日、陪審員らは第一級殺人罪に問われていたギャング団のリーダー、ユセフ・ジハド容疑者に有罪判決を下した。
ブルックハイマーさん殺人事件では、事件に関わったギャング団のメンバー8人がすでに逮捕されており、そのうち5人が刑期の軽減と引き替えに有罪を認めている。ジハド容疑者は、殺人には直接関わっていないながらも、殺人の命令を下したとして、殺人罪に問われていた。

4月2日(金)誘拐された少女、無事救出
警察は1日夜、学校帰りに誘拐されたマーサー・アイランドの少女(9歳)を無事救出し、犯人を逮捕した。
少女は1日午後4時頃、自宅付近でスクール・バスを降りた後に誘拐され、その後5時30分頃に、誘拐犯から「娘を誘拐した。身代金を用意しろ」という脅迫電話を受け取った父親が警察に通報した。

警察はベルビューの身代金引き渡し場所に警察官らを配備して犯人が現れるのを待ったが、おとりであることに気付いた誘拐犯が逃走。ベルビューから時速100マイルでのカー・チェイスの末、約50マイル離れたモンロー付近で犯人を逮捕。少女を無事救出した。

4月1日(木)ケントの学校、小学生に手錠をかける
ケント学区は、過去に5回、中・高生に金属の拘束具を掛けてきたと批判されたが、今回、公文書公開により、小学5年生の男の子に手錠を掛けたという事実が、明らかになった。校長は、男の子の病状のため手錠をかけてはならないと指示していたという。
男の子の背は4フィート10インチ(約147cm)、体重は80ポンド(約36?)と、割と小柄な体格。警備員が男の子を車で家に送る際、男の子が車に乗るのを拒否したため、「男の子の両腕を後ろに回させて、手錠をかけた」と自身のリポートに記している。

ケント学区の学区長は、「小学生に手錠を掛けるのは、本人、生徒および学校のスタッフの身の安全を確保するための最後の手段である」と述べている。

ケントの警備員による、有色人種に対する過剰な対応に関して、全米黒人向上協会(NAACP)は、被害をうけた9つの家族のために、3960万ドルにおよぶ訴えを起こしている。

2004年3月

3月31日(水)カナダ、海外への薬品販売を禁止?

カナダのヘルスケア擁護団体らは30日、カナダ国外への薬品オンライン販売禁止を求めて、カナダ政府宛ての書面を新聞記事で発表した。
薬品販売禁止を求めているのは、HIV患者の教育・擁護団体であるカナダ治療行動委員会や、カナダ血友病協会などの6団体で、インターネットによる処方箋薬品販売ビジネスの急激な拡大は、カナダ国内の薬品価格を高沸させ、将来的な薬品不足につながると指摘。海外へのオンライン販売は禁止されるべきであると主張している。

アメリカでは近年、価格の安い薬品を求めて、カナダからオンラインで処方箋薬品を購入する人々が激増。シアトルでも、市予算の節約を目的として、カナダからの薬品購入を検討している。

米食品医薬品局(FDA)および米製薬業界は、オンラインでの薬品購入は、薬品の安全性を保証できないとして反対しているが、支持者らは、製薬業界が高価な薬品価格設定を保つことだけを目的としていると反論している。また、米国の最大高齢者グループであるAARPでは、海外からの薬品輸入の合法化を求めて活動することを発表している。

3月30日(火)ライス補佐官、公聴会で証言へ

ブッシュ米大統領は30日、2001年9月11日の対米同時多発テロをめぐる米政府の対応を調査をしている9.11独立調査委員会の公聴会で、ライス米大統領補佐官が宣誓証言を行うことに同意した。
ブッシュ政権は、国家安全保障問題を担当する同補佐官の宣誓証言について「前例がない」として拒否し続けてきたが、テロ対策への支持率が低下していることや、次期選挙に向けた有権者への影響などを懸念して、同委員会の要請に応じることを決定したものと思われる。

同委員会の公聴会では、先週証言したクラーク前大統領特別顧問がブッシュ政権のアルカイダに対する対応の遅さや、イラク侵攻によりテロ対策が軽視されたことなどを非難し、波紋が広がっている。

3月29日(月)ピュヤラップの火災、ふたり死亡

ピュヤラップで29日早朝に発生した火災で、56歳の女性と75歳の男性ふたりが死亡した。
火災が発生したのはピュアラップのサウス・ヒル地域で、火災に気付いた近所の住民が消防に通報。消防隊による消火作業が行われたが間に合わず、焼け跡からは住人と見られるふたりの遺体が発見された。

警察では火災の原因などについて捜査を進めている。

3月26日(金)ワ州の里親、児童レイプで逮捕

ワシントン州ピアス郡の自宅で児童を擁護する「里親」をしている男が、児童レイプやポルノ所持・配給など全44件の容疑で逮捕された。容疑者の名前などはまだ公表されていない。
容疑者の男は、養護している児童6人に対して性的虐待を繰り返し、それらの写真をインターネットで配信していたことが、イギリスとアイルランドの児童ポルノ監視団体らの通報により明らかになり、今回の逮捕となった。

容疑者は妻とふたりで2002年にワシントン州社会・保健サービス局(DSHS)から児童擁護のライセンスを取得。その後、今回保護された6人を含む、11人の児童の養護を行っている。警察では、これまでに養護されていた児童にも同様の虐待を行っていた可能性が高いとみて、捜査を進めている。

DSHSでは「容疑者には前科はなく、バックグラウンド・チェックも行っていた。これまで虐待などの報告もなかった」と話している。

3月25日(木)牧師宅で十字架焼かれる

アーリントンに住むジェイソン・マーティン牧師宅の庭で、十字架が焼かれる事件が発生した。
24日午前2時頃、長さ約5フィートの十字架が芝生の上で燃えているところを隣人の女性が発見し、911番に通報。19日にも、マーティン牧師一家が教会にいる間に何者かが芝生に長いタイヤ跡を残しており、警察は同一犯人によるものと見ている。

マーティン牧師はアフリカ系アメリカ人で、海軍に8年間勤めた後、妻と7人の子供と共にアーリントンで10年間暮らしている。

3月24日(水) EU、マイクロソフトに最高制裁金

欧州委員会(EU)は24日、米マイクロソフト社のウィンドウズが独占禁止法に違反するという判決を下し、同社に過去最高となる制裁金、6億1,300万ドルの支払いを命じた。マイクロソフト社はこの判決を不服とし、上訴する構えだ。
EUはマイクロソフト社に対して音楽・映像再生ソフト「メディア・プレーヤー」が搭載されていないウィンドウズを90日以内に提供すること、および、他社プログラムがウィンドウズ・コンピューターと互換性を持って作動するためのコードの開示を120日以内に行うよう命じた。

EUのマリオ・モンティ委員は「妥当な判決だ。支配的な地位にある企業は特に、他社との競合を考慮に入れたビジネス運営を行う必要がある。EUは公正な市場の確保を行っただけである」と話している。

マイクロソフト社のブラッド・スミス相談役は、同社が提案した他社製メディア・プレーヤーを搭載したウィンドウズを提供するという和解案は、EUの判決よりも欧州消費者の利益になったはずだと話し、メディア・プレーヤーの削除はウィンドウズの機能を低下させることになると述べている。

3月23日(火) ベルビューの生徒、銃器所持で逮捕

ベルビューのニューポート・ハイスクールの男子生徒が銃を学校へ持ち込んで逮捕された。
学区当局の話によると、この男子生徒がランチの時間に廊下で銃を持っているところを教師が目撃し、生徒から銃を取り上げたという。

ベルビュー警察では安全確認のために生徒を教会へ非難させた後、学校を閉鎖して捜査に当たった。

3月22日(月) リンデンの殺人容疑者、逃走中

21日にワットコム郡リンデンで発生した殺人事件で、警察は被害者の男性と一緒にいた女性の別居中の夫、フランク・ブルナーが犯人である可能性が高いとして、彼の行方を追っている。
警察では、ブルナーが離婚話のもつれから、妻と一緒にいたケネス・A・ホショウスキさんをハンマーで殴打して殺害。妻にもけがを負わせたものと見て捜査を進めている。

ブルナーは年齢42歳。白人で、身長5フィート6、体重170パウンド。髪は金髪で、目の色は青。2001年式のGMCソノマ・ピックアップ・トラック、ワシントン州のナンバー・プレートA0518Kで逃走中と思われる。

3月19日(金) 520の交通事故から殺人事件発覚

警察は、20歳の男性からカークランドで起こった殺人事件についてくわしい事情を聞いている。

警察によると、その男性は、Hwy. 520で起きた交通事故の関係者で、事故現場に駆け付けた救急隊員に、交際相手である女性を殺害し、自分も自殺しようとしていたことを告白。男性の証言を基に警察が捜索したところ、ワニータ地域にあるアパートの一室で、20歳の女性が亡くなっているのが発見された。

警察では、令状を申請して、捜査を続ける見込み。

3月18日(木) パ軍、アルカイダ副官を包囲か

パキスタン政府高官は18日、アルカイダのナンバー2であるザワヒリ副官がアフガニスタン国境付近の南ワジリスタン地域で包囲された可能性があることを発表した。
パキスタンのムシャラフ大統領は米CNNテレビのインタビューで、相手方の抵抗が非常に強いことから判断して、重要人物がいることは間違いないと思われると話し、パキスタン軍はヘリコプターや戦艦などを配備して戦闘に当たっていると述べた。

アフガニスタンの米軍広報担当者は、「パキスタン軍はアルカイダの重要高官を包囲した模様だ。人物の特定はできていないが、ビン・ラデンではないと思われる。彼についての情報は入っていない」と述べている。

パキスタンには1980年のアフガン・ソビエト戦争後、多くのアラブ系外国人が国境付近の部族居住地域に定住しており、その多くがアルカイダ組織をサポートしていると見られている。

3月17日(水)ワ州ジョイスの中学生、教室で自殺

オリンピック・ペニンシュラの小さな町ジョイスの中学校で17日、13歳の生徒が学校の教室で自殺するという事件が起きた。
クララム郡保安官代理によると、この少年はクレセント・ジュニア・シニア校の8年生で、今朝10時に登校した後、約20名のクラスメートを前に銃で自殺を図ったという。少年の名前などの詳細はまだ発表されていない。

ジョイスはポート・アンジェルスの西、約15マイルに位置し、オリンピック・ペニンシュラの最北端にあたる。

3月16日(火) ロック州知事、DV法案に署名

ゲーリー・ロック州知事は15日、新しい家庭内暴力法案に署名した。
この法案は昨年4月にタコマの警察署長が離婚話のもつれから妻を射殺し、自らも自殺を図った事件に起因して制定されたもので、警察官が関与した家庭内暴力事件の捜査規定などの作成を義務づける上院法案や、家庭内暴力の被害者が賃貸契約を罰則なしに破棄できることを許可する法案など、新たに4つの議案が追加されている。

ロック州知事は「この法案は、ワシントン州の家庭内暴力被害者にとって画期的な勝利である」と演説した。

3月15日(月) MSの禁法違反、EUが承認

15日に行われた米マイクロソフト社の独占禁止法をめぐる欧州連合(EU)とEU加盟国代表者との会合で、欧州委員会は同社の「ウィンドウズ」がEUの競争法(独占禁止法)に違反するという判決を下した。
EUはマイクロソフト社がOSに同社のデジタル・メディア・プレーヤーを抱き合わせて販売しているのを独占禁止法に違反するとして、マイクロソフト社に対する制裁を求めていた。

欧州委員会は来週24日にはマイクロソフト社への制裁を最終決定すると見られている。

3月12日(金) 米政府、交通機関のセキュリティ強化

米国土安全保障省は12日、11日に1,400人以上の死傷者を出したスペインの列車連続爆破事件を受けて、米国での交通機関のセキュリティを強化するよう求めた勧告書を発令した。
同省広報担当者は米国に対するテロ攻撃を特定する情報はないとしながらも、各州当局や警察、交通・鉄道機関に対して、駅や列車内に放置されたバックなどがないかどうか、不審な人物がいないかどうかなど、パトロールや監視を強化するよう求めている。同省はまた、緊急事態に備えた準備計画についても、交通機関当局と検討を重ねているという。

テロリズム専門家らは、テロリストは依然として航空機を利用したテロ攻撃を企んではいるが、セキュリティの強化などにより犯行が困難となっていることから、大量殺人を目的として、公共の交通機関を標的としてくる可能性が高いとしている。また、交通機関におけるセキュリティは、空港と比べて利用者が非常に多いことと、すべての利用者にセキュリティ・チェックを実施することが不可能であるため、非常に困難であるとも述べている。

3月11日(木) スパム配信業者、提訴される

大手電子メール・プロバイダー4社は10日、今年1月に新たに施行された連邦法、スパム・メール対策法に基づき、カリフォルニア、ジョージア、バージニア、そしてワシントンの4州で数百社のスパム・メール配信業者を提訴したと発表した。この新法での訴訟は今回が初めてとなる。
訴訟を起こしたのは、マイクロソフト社、アースリンク社、ヤフー、アメリカ・オンラインの4社。スパム配信業者が返信アドレスや身元を偽るなどしてポルノなどのスパムを大量に発信しており、被告に名前が挙がっているカナダのスパム配信業者は、1月にヤフーの顧客に1億件ものスパム・メールを配信し、メーリング・リストからの脱退を求めてきた電子メール・アドレスを転売したと主張している。

スパム対策会社によると、スパム・メールは今年の2月には電子メール全体の62パーセント以上にも上り、インターネット・プロバイダー会社は不必要なトラフィックによって、顧客にさらなるコストが掛けられていると話している。

3月10日(水) シアトルのダウンタウンで火災

シアトルのダウンタウンで10日早朝に火災が発生。アパートの住人や消防士など15人が軽傷を負った。
火災が発生したのはシアトルのファースト・ヒルにある7階建てのアパートで、6階の住民宅から出火。消防車やはしご車など10台以上が駆けつけ、80人以上の消防隊員が消火活動にあたった。

出火の原因についてはまだわかっていないが、火災が発生する直前に不審な物音を聞いたという近隣住人の証言もある。

このアパートでは先週4日にも同様の火災が発生していた。

3月9日(火) フェリー「カラカラ」、引っ越し

度重なる延期の末、フェリー「カラカラ」がやっと引っ越しを開始した。係留されていたユニオン湖からニア・ベイのMakahインディアン居住区へ曳航される。
「カラカラ」のオーナー、スティーブ・ロドリゲス氏は「とても嬉しい。カラカラも喜んでいると思う。ニア・ベイに到着したら、もっと感激するだろうな」と話している。

「カラカラ」は造船された1935年当時はその流線型設計がシアトルの発展のシンボルとされ、1967年までフェリーとして使用されたが、その後アラスカに売却され、鮮魚加工工場として使用されていた。「カラカラ」は復元を目的とした保護団体が1988年にシアトルへ曳航されたが、修復のための資金が集まらずに昨年10月に売却されている。

ロドリゲス氏は「カラカラ」を修復し、ピュージェット湾のウォーター・フロント・アトラクションにする計画を立てている。

3月8日(月) シアトル市長、同性婚を認める

シアトル市のグレッグ・ニッケルズ市長は8日、他州で結婚し、結婚証明書の発行を受けているシアトル市職員の同性婚を認める市長命令に署名し、現在結婚の権利を求めて訴訟を起こしている6組の同性カップルの権利を認めると発表した。
シアトル市は1989年以来、同性カップルの市職員に対しても夫婦としての権利を認めているが、この市長命令により、同性婚カップルにも異性婚カップルと同様のベネフィットが与えられるようになる。

ワシントン州法は結婚の定義を男女間に限定しており、結婚証明書の発行は市ではなく、郡の管轄であるため、ニッケルズ市長には証明書を発行する権利はない。

8日にキング郡に対し結婚証明書の発行を求めて棄却された6組の同性婚カップルは、これが米国憲法の男女平等法に違反するとしてワシントン州の結婚擁護法の撤廃を求める訴訟を起こしている。

3月5日(金) QFC、狂牛病で訴えられる

昨年12月にワシントン州マブトン近くの農場で発見された米国唯一の狂牛病ケースに関連した牛ひき肉を購入・消費したとして4日、QFC(Quality Food Centers Inc.)を相手取り、キング郡最高裁判所に集団訴訟の訴えを起こした。
訴訟は、QFCは狂牛病感染牛に関係のある牛肉のリコール命令が12月23日に発令されているにもかかわらず、これらのリコール牛肉を系列の40店舗で翌日まで撤去せずに販売。原告であるクライド・ヒルの男性はQFCのベルビュー店からこの牛肉を購入し、消費してしまったために、発病の危険と恐怖に脅かされることになったと主張している。

原告側の弁護士は、QFCはワシントン州法である製品責任法において顧客に警告を行う義務があり、警告は新聞、ラジオ、テレビなどを通じて行うこともできたとしている。また、QFCのディスカウント・カードを使用してリコール牛肉を購入した顧客に対しては、個人的に警告通知を行うべきでもあったが、QFC側はそれらをすべて怠り、店頭に小さなお知らせしか掲示しなかったとも述べた。

この狂牛病に関しては、農務省がリコールされた牛肉が最初の当局の発表よりも4倍も多い、3万8,000パウンドであったことを今週になって認めており、そのうち1万7,000パウンドあまりが顧客の手に渡っていた可能性もあるという。

3月4日(木) タクシー運転手殺害の容疑者逮捕

シアトル警察は1月31日にタクシー運転手、ハサン・ファラーさんが殺された事件でふたりの男を逮捕した。
容疑者のひとりは2月20日にウエストシアトルの宝石店に強盗に押し入り、すでに逮捕されているが、ファラーさん殺害容疑で再逮捕される予定だという。

もうひとりは宝石強盗には関与していなかったことが確認されている。

3月3日(水) ポートランドで初の同性婚挙式

米オレゴン州のマルトノマ郡が2日に出した同性婚にも結婚証明書の発行を開始するという決定を受けて、ポートランドでは3日早朝から約50組のカップルが証明書の受理および挙式を行うために長い列をつくった。
オレゴン州の法律では「結婚は17歳以上の男性、17歳以上の女性が自ら市民契約を締結するもの」と定義されており、結婚は男女間のみで行われるものという定義はない。

マルトノマ郡は「オレゴン州の法律で、すべての市民が平等であると認められている権利に対する差別をそのままにしておけない。マルトマ郡は同性カップルに対する結婚証明書の発行を拒否することはできない」と述べている。

3月2日(火) エドワード氏、米大統領選から撤退

米大統領選の民主党候補指名を争っていたジョン・エドワード候補が選挙戦から離脱する意向であることが明らかになった。正式表明は3日にノース・カロライナ州で行われる予定。
エドワード氏はジョン・ケリー上院議員がオハイオ、メリーランド、コネチカット、マサチューセッツで勝利を収めたことにより、民主党候補者として指名を受けることは事実上不可能となっていた。

エドワーズ氏の離脱により、民主党候補者の指名争いはマサチューセッツ州のケリー上院議員とオハイオ州のデニス・クシニッチ下院議員、そしてニューヨークのアル・シャープトン牧師の3名で争われることになる。

3月1日(月) NAACP、ケント学区に差別申し立て

全米黒人向上協会(NAACP)は1日、黒人生徒への学校警備員による差別行為を主張し、ケント学区に対して1,000万ドルの支払い請求を求める申し立てを行った。
この申し立ては、ケント学区の学校に通う3人の女生徒およびその家族の代表としてNAACPが起こしたもので、警備員らの権力不当行使により、生徒らは肉体および精神的な虐待を受け、人権が侵害されたとしている。

3人の生徒はミーカー中学校とケント・メリディアン高校の生徒で、生徒のひとりは廊下で警備員に髪の毛をつかまれたり、ロッカーに突き飛ばされたりした上、手錠をかけられたと話している。NAACPはまた、その際に自己防衛した生徒のひとりを学校側が傷害罪で訴えていることも不適切であるとしている。

この申し立てに対し、ケント学区側は「警備員は非常時に適切な処置を取るように訓練されている。生徒の安全を守るために最終手段として手錠を使用することもある」と述べ、警備員を擁護している。

2004年2月

2月26日(木) 聖職者の性的虐待対処金は数千万ドル

シアトルのローマンカトリック大司教管区が1950年から2002年までの間に、聖職者による未成年者の性的虐待容疑に費やした金額が約1,350万ドルであることがニューヨークの大学の研究結果により明らかになった。
この研究を行ったのはニューヨークのJohn Jay College of Criminal Justiceで、これらの金額の内訳は被害者との和解金や訴訟の弁護士料、カウンセリングやパストラルケアなどとされる。

シアトル大司教管区では、1950年から2003年の間に49人の聖職者が153人の被害者から性的虐待容疑の申し立てを受けており、これは全体の聖職者の約3.9パーセントに当たる。

ワシントン州の聖職者による性的虐待被害者擁護団体は、この大学報告書は教会によってコントロールされたものであり、信頼性に欠けるとして報告結果の金額を非難。 また、大学の報告書は2002年までのものであり、数百万ドル規模の大きな和解金はほとんどがそれ以降に支払われているとも述べている。

2月26日(木) マイクロソフト、特許関連条項を削除

米マイクロソフト社は26日、同社の日本法人で独占禁止法違反の立ち入り検査が行われたことを受け、今年後半にも顧客とのOEM契約から特許関連の条項を削除することを発表した。
この条項はパソコン・メーカーがマイクロソフト社に対して特許侵害の訴訟を行わないことを約束するものであるが、日本の公正取引委員会はこれが不当な条件であり、独占禁止法違反の疑いがあるとしている。

マイクロソフト社側は「この条項は1990年に行われた米ワシントンDC地方裁判所による調査でも、2001年の欧州委員会による調査でも独占禁止法違反ではないという結論が出ている。条項は日本、アメリカ、そしてヨーロッパの法律の下で合法であると信じている」と述べている。今後の将来的なOEM契約からこの条項を削除することについては、「条項は以前から見直しが検討されていた。顧客満足度を向上させるために削除を決定した」と説明している。

マイクロソフト社のウインドウズOSソフトウェアは、世界でも圧倒的なシェアを誇り、日本でもコンピューター市場を独占している。

2月25日(水) 大腸菌感染の可能性で牛肉がリコール

米カリフォルニアの食肉会社が大腸菌感染が懸念される牛ひき肉のリコールを行っている。この会社の商品はワシントン州にも流通されているという。
リコールの対象となっている商品は、カリフォルニアのリッチ・モンド・ミート社の冷凍牛ひき肉および冷凍ビーフ・パテで、製造年月日は2003年8月11日、USDA認証印には「8264」のコード番号が付いている。

商品は日本を含む東アジア地域の米軍事施設やカリフォルニア、ワシントン、オレゴン、アイダホの小売業者に流通されており、日本ではすでに数件の食中毒が報告されているが、商品との関係があるかどうかはまだわかっていない。

リコールに関するさらなる情報は、米農務省食品安全検査局(USDA/FSIS)のウェブサイトから入手することができ、商品に関する質問はリッチモンド社へ直接電話(209-722-8171)で問い合わせることも可能。

米農務省食品安全検査局(USDA/FSIS) – www.fsis.usda.gov

2月24日(火) アルカイダ、米大統領に攻撃を警告

アルカイダのアイマン・ザワヒリ副官は24日、アラブ系テレビ局であるアルジャジーラ・テレビで放送されたオーディオ・テープで、米国へのさらなる攻撃を準備しているとブッシュ米大統領に警告した。
ザワヒリ副官はテープのなかで「ブッシュよ、国家の防衛とセキュリティ対策を強化せよ。ニューヨークとワシントンに軍隊を送り込んだイスラム諸国が、死と楽園を求めて新たに軍勢を送りこむ決意を固めている」と述べ、また、先月行われたブッシュ大統領の一般教書演説についても「嘘とごまかし」であるとしている。ブッシュ大統領はこの演説のなかでアルカイダはほぼ壊滅し、米軍は自由と民主主義を拡大していると述べていた。

ザワヒリ副官はまた、同じくアラブ系テレビ局であるアラビア・テレビにも別のオーディオ・テープを送っており、ここではフランスを敵対国として名指ししている。テープでは最近パリで禁止されたイスラム教徒のヘッドスカーフの使用を非難しており、フランスはイスラム教徒を憎悪しているとしている。

2月23日(月) 米陸軍、コマンチ・プログラムを中止

米陸軍当局は23日、次世代の武装偵察ヘリコプター、コマンチ・ヘリコプター・プログラムの中止を決定したことを発表した。ペンタゴンによる正式発表は同日午後に予定されている。
このプログラムはボーイング社とシコルスキー・エアクラフト社が請け負っており、シコルスキー社は昨年、製造工場をオープンしたばかり。工場には現在約400人の従業員がいる。

1983年に開始されたこのプログラムは以前から「高額な投資にかかわらず、利益の少ないプロジェクト」として批評家らから非難されており、ホワイトハウスからプログラムの独立審査の要請がペンタゴンに要求されていた。

プログラムの中止により、陸軍は請負業者に最低でも約20億ドルの契約破棄金を支払う義務があるが、将来的には数百億ドルの節約になる。ペンタゴンでは2002年に陸軍の希望に反してクルセイダー大砲プログラムを中止しており、今回の中止はこれに次ぐ陸軍史上最大規模プログラムの中止となる。

2月20日(金) 日本、テロ攻撃へのセキュリティ強化

日本警察庁は20日、イラクへの自衛隊派兵に反対する抗議活動によるテロ攻撃の可能性を懸念して、セキュリティ・レベルを最高に引き上げ、原始力発電所や官庁、米大使館などの施設における警戒を強化していると発表。当局は具体的なテロ攻撃の情報があったかどうかについての言明はない。
日本では17日深夜に東京の防衛庁近くで2回の爆発事件が発生している。共同通信社の20日の報道によると、この爆発事件は「革命軍」と名乗る左翼グループが「日本政府のイラク派兵を防止するための武力行使」であるとする犯行声明をマスコミに送っているという。

日本警察庁は12月、日米の密接な関係と多くの米国施設の存在により、イスラム武装勢力が日本をテロ攻撃の標的とする可能性があると懸念を発表していた。日本には約10万人の米軍人が駐留しており、米企業も数多くある。

日本は第二次世界大戦以来、最大規模の軍隊派遣となるイラクへの派兵を1月に実施している。

2月19日(木) カナダでH7型鳥インフルエンザ

カナダ政府はブリティッシュ・コロンビアの農場の家禽を全滅させた原因と見られるH7型インフルエンザ・ウィルスのサンプルを検査している。
米疾病防疫センターによると、このH7型インフルエンザはタイとベトナムで22人もの死者を出したH5N1型とは異なり、通常、人間には感染しないという。

インフルエンザ研究の権威である、ブリティッシュ・コロンビア疾病防疫センターのダヌタ・スコロンスキー医師は「この鳥インフルエンザ・ウィルスの病原性が低いのか高いのかが問題だ」と述べている。

アメリカでも現在、デラウェアとニュージャージーで同型のH7型インフルエンザが流行し、多数の農場が検査下に置かれている。

2月18日(水) ベルビューで痴漢の被害相次ぐ

ベルビュー警察は、ベルビューのクロスロード付近で約8週間に渡って痴漢行為を行っている男を探している。
容疑者の男は、ひとりで歩いている若い女性の背後から忍び寄り、女性の臀部や股間をつかむという痴漢行為を行い、被害者のなかには、2回の被害に遭っている女性もいるという。

警察では、すべての事件で容疑者の容姿が似通っていることから、同一犯人の犯行と見て、容疑者の行方を追っている。容疑者はヒスパニック系の若い男で、年齢は18~24歳くらい。身長は5フィート2インチ~7フィート5インチで体重は120~165パウンド、茶色の目にうっすらと口ひげを生やしているという。犯行時には常にジャケットやフードで頭を隠しているため、髪の色や髪型はわかっていない。

この事件に関する情報はベルビュー警察425-452-6917まで連絡を。

2月17日(火) Cingular、AT&Tワイヤレスを買収か

SBC Communicationsと BellSouth Corp.のジョイントベンチャーであるCingularワイヤレスが、AT&Tワイヤレス(本社:ワシントン州レドモンド)に410億ドルでの買収を提示したことが明らかになった。買収が認可された場合、今年末には全米最大のワイヤレス通信会社が誕生すると見られる。
AT&Tワイヤレスは2003年度下四半期の決算が不本意な結果に終わり、今年1月に競売に出されていた。入札にはCingularを始めとして、Vodafone、Nextel Communication、AT&Tの17パーセントを所有するNTT Docomoが名乗りを上げていた。

2月12日(木) ワ州国家警備隊員、情報漏洩試み逮捕

米陸軍当局は12日、テロリスト組織アルカイダに軍事機密情報を提供しようとした罪で、ワシントン州国家警備隊兵士のライアン・G・アンダーソンを逮捕した。
当局は今回の逮捕について詳細を発表していないが、情報筋によると、アンダーソンはアルカイダ諜報員を装ったFBI捜査官と接触を試み、タンクやハンビーの図面や情報を提供しようとしたという。

アンダーソンは数年前にイスラム教に改宗。イスラム過激主義者が集まるインターネットのチャット・ルームなどに参加して、「イスラム教徒にライフルや銃の撃ち方を教えたい」などと話していたとされる。

リンウッドに住むアンダーソンの隣人らは「彼は銃器好きな、ごく普通の軍人に見えた。疑わしい様子もなかった」と話している。

2月12日(木) 韓国の科学者、人間胚作成を発表

シアトルで12日に開催された「American Association for the Advancement of Science」の会合で、韓国の科学者らはクローン胚と胚幹細胞からの人間胚作成に成功したと発表した。この発表は人間クローンに対する倫理問題で大きな論争を引き起こすものと予想される。
このニュースはパーキンソンズ病や糖尿病などの患者らが待ち望んでいたものであり、研究者らは幹細胞が万能細胞として病気を治療することを期待している。

人間胚作成の反対派は、今回の発表がクローン人間の誕生をさらに可能なものにしたと懸念を表明しているが、韓国の科学者らは、研究のゴールはクローン人間誕生ではなく、研究は研究所のシャーレ(ペトリ皿)の上で行われており、女性への移植などは行っていないとしている。

この研究は13日発売の『サイエンス』誌にも掲載され、その詳細が明らかにされるという。

2月11日(水) タクシー運転手ら、安全訴えストライキ

シアトルのタクシー運転手らは10日、業務を数時間に渡って停止するストライキを行い、2週間前に仕事中に殺害されたタクシー運転手ハッサン・ファラー氏の追悼集会を開いた。
運転手らは、車内への防弾ガラスの導入やビデオカメラの設置をして欲しいと述べ、市と郡に対し、タクシー運転手の安全を向上する対策を取るよう求めた。 「ビデオカメラの設置は低コストでできるが、タクシー会社は市や郡からの命令がなければ、これを実施することはないだろう」とある運転手は話している。仕事中に銃で撃たれて死亡したファラー氏の事件はまだ解決されていない。

2月10日(火) MSウィンドウズを狙った新ウイルス

米マイクロソフト社のウィンドウズ・ソフトウェアを狙った新しい2つのコンピューター・ウィルス、「DoomJuice」と「Deadhat」が発見された。このウィルスは、数週間前に蔓延した「MyDoom」の亜種であると見られている。
両ワームは電子メールを介して感染するのではなく、すでにMyDoomに感染しているコンピューターを介してシステムに侵入し、自身のコピーを作成してワーム活動を行う。

これらの攻撃はウィンドウズ・ソフトウェアを標的としており、LinuxやAppleのMac OS Xに対する影響はないという。

ウィルスに関する情報は下記リンクからも入手できる。

BBC article – news.bbc.co.uk
Business Wire article – nbusinesswire
Microsoft – microsoft.com

2月9日(月) リッジウェイの自供テープ公開

キング郡検察当局は9日、グリーン・リバー連続殺人事件の犯人、ゲリー・リッジウェイの取り調べを録画したビデオ・テープを公開した。
何百時間にもおよぶビデオには、リッジウェイが凶悪犯罪を生々しい描写で機械的に列挙している姿が録画されており、テープのなかでリッジウェイは、「売春婦を殺して、警察に協力していると思っていた。売春をコントロールできない警察に代わって、自分が彼女達をコントロールした」などと供述し、殺人に対する歪んだ正当性を主張しているという。

リッジウェイは48件の殺人で有罪を認め、仮釈放なしの終身刑が求刑されている。

2月6日(金) 続報:CAの行方不明少女、発見

アンバー警報が発令されていたシグリッド・カストロちゃんが、ベリングハム近くのI-5ボウ・ヒル休憩所で発見された。車の目撃者による通報が逮捕につながった。
シグリッドちゃんはけがなどもなく無事で、一緒にいた男性は警察に逮捕されている。

2月6日(金) CAの行方不明少女にアンバー警報発令

ワシントン州警察はカリフォルニア州ぺソ・ロブレスで3日に誘拐された少女、シグレッド・カストロちゃん(15歳)の行方を捜している。シグレットちゃんは今日6日にシアトルで目撃されているという。
シグレットちゃんは身長5フィート、体重100パウンド、長い茶色の髪の毛で目の色は茶。ラテンアメリカ系男性と一緒に、1995年式のシェビー・シルバラードのピックアップ・トラックでブリティッシュ・コロンビア方面に向かっているものと思われる。

警察では目撃者からの通報を呼びかけている。

2月5日(木)ワ州知事、教育のための増税を提案

ワシントン州のゲーリー・ロック州知事は5日、同州の幼稚園から大学に適用される教育資金として、消費税を1セント引き上げて10億ドルを増税する提案を発表した。
ロック州知事は「ワシントン州の教育資金制度は、新たな経済需要に追いついていく必要がある。子供達が将来直面するであろう21世紀のグローバル経済で成功するための教育が求められている。どんな家庭のどんな環境の子供にも平等な教育制度を提供する必要がある」と話し、増税案に対する理解を求めた。

選挙年である今年、議会がこの増税案を承認する可能性は極めて低いと予測されるが、承認された場合、増税は2004年11月から開始される。

ワシントン州の民主党党員集会は2月7日に開催される。

2月4日(水)民主党候補指名争い、ケリー議員圧勝

2004年の米大統領選挙に向けた民主党候補者を決定する予備選挙と党員集会が3日に全米7州で行われ、最有力候補であるケリー上院議員がミズーリ、アリゾナ、ノース・ダコタ、デラウェア、ニュー・メキシコの5州を制覇。サウスカロライナ州はジョン・エドワーズ上院議員が、そしてオクラホマ州はウェスリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官がそれぞれ勝利を勝ち取った。全敗に終わった元副大統領候補のジョセフ・リーバーマン上院議員は指名争いから退くことを表明した。
ケリー議員は訪問先のワシントン州シアトルで「より強く、より公正で、さらに繁栄するアメリカを目指し、アメリカ全州でキャンペーンを展開していく。どこの州もおろそかにしない。すべての州で全力を尽くし、みなさんの支援のもと、11月の総選挙でブッシュ大統領を打ち負かす」と演説した。

すべての州で敗退に終わったハワード・ディーン前バーモント州知事は、訪問先のタコマに集まったサポーターを前に演説し、「今夜は試練の夜だった。しかし我々は引き続き前進するのみだ」と強気の姿勢を見せ、今後行われるミシガン、ワシントン、ウィスコンシンでの予備選挙と民主党集会に望みをかけた。

ワシントン州の民主党党員集会は2月7日に開催される。

2月3日(火)米上院施設で猛毒リシン検出

2日に米上院院内総務ビル・フリスト議員の事務所宛て郵便物から発見された白い粉状の物質が、猛毒リシンであることが明らかになった。米政府は上院施設事務所を閉鎖し、検査を行っている。米政府施設での致死毒素検出は、2001年に当時の上院院内総務トム・ダシュル議員の事務所に送られた炭疽菌に次いで2回目。
関係者16人が汚染除去処置を受けているが、現在のところ症状を訴えている人はいないという。また同日2日の朝、コネチカット州の郵便局で共和党全国委員会宛ての封書から白い粉状物質が発見されているが、この検査結果はまだ出ていない。この郵便局では2001年の炭疽菌事件でも炭疽入り郵便物が見つかっており、全米で5人が死亡、17人が病気になっている。

米疾病対策予防センターの話によると、リシン毒は症状が現れるのが非常に早く、8時間以内に症状が出ない場合は感染した心配はないという。リシンはコブラ毒の2倍の猛毒を持ち、感染した場合には、発熱、咳などの症状が表れた後、肺に体液がたまり、重度な呼吸困難となり、最悪の場合には死に至るという。現在のところ、この猛毒に効くことで知られる解毒剤はないという。

2月2日(月)鳥インフルエンザによる死亡者増加

アジアで流行している鳥インフルエンザで、新たにベトナムとタイで死亡者が出たことが明らかになった。鳥インフルエンザ感染による死亡者数は12人。ウィルスの蔓延を防止するために処分されたニワトリなどは数万羽以上に上っている。
現在のところ、このウィルスによる感染者が出ているのはアジア諸国だけだが、ドイツでもタイから帰国した女性が類似の症状を訴えて検査を受けている。このウィルスは鳥から感染するが、ベトナムでの死亡者の妹が、鳥と接触がなかったにもかかわらず感染して死亡したことから、世界保健機関(WHO)では、このウィルスが人から人に感染する可能性もあるとみて捜査を続けている。

WHOはまた、鳥インフルエンザ・ウィルスが、人間のインフルエンザ・ウィルスと交配して、新しい変種ウィルスとなり、人間への感染を容易にする恐れも懸念しているという。

鳥インフルエンザは1997年に香港で流行し、6人が死亡。感染患者から病院係員へと感染が拡大したが、それ以上の流行にはならずに鎮圧している。人を介してウィルスに感染した場合、症状は非常に軽く、感じない場合もあるという。

2004年1月

1月30日(金)MyDoom.B作成者発見に報奨金

マイクロソフト社は29日、急速に蔓延を続けるインターネット・ウィルス、MyDoom.Bをリリースした作成者逮捕に結びつく情報の提供者に25万ドルの報奨金を出すことを発表した。
電子メールを介して蔓延しているMyDoom.Bウィルスは、2月3日(火)にマイクロソフトのウェブサイトに電子攻撃を開始する。このウィルスはまた、感染した被害者が主要なウィルス対策会社のウェブサイトにアクセスできないようにもする。

現在のところ、このウィルス作成者発見の手掛かりは、ウィルス中に書かれている「Andy; I’m just doing my job, nothing personal, sorry」というミステリアスなメッセージだけだという。

マイクロソフト社では同社のソフトウェア製品および消費者を攻撃対象としたインターネット感染を引き起こし、同社に損害およびダメージを与えるウィルス作成者の逮捕に協力するためのプログラムとして500万ドルを用意している。今回の報奨金提供は、Blasterウィルス、SoBigウィルスに続いて3回目となる。

MyDoom.Bウィルスの詳細は www.komonews.com
からも入手が可能。

1月29日(木)シアトルでビデオ店を狙った強盗多発

シアトル警察は28日夜、ノース・シアトルの「ブロックバスター・ビデオ」オーロラ・アベニュー店を襲った強盗は、相次いで発生している連続ビデオ店強盗と同じ容疑者の犯行と見て、この容疑者の行方を追っている。
同容疑者の犯行と見られる強盗は、10月にカークランドのサンドイッチ店が襲われた件を皮切りに、今月にはシアトルの「アイランド・ビデオ」ほか全7件のビデオ店が被害に遭っている。

この強盗はDVDをレンタルする客を装い、洋服の下でピストルを構えているように見せかけて、レジの店員に「金を出せ」と小声でささやくように脅すという。容疑者が本当に銃器を所持しているかどうかは定かではないが、犯行はいつも店内に客がいる時間帯に行われており、警察では犯行がエスカレートする可能性があるとして容疑者の逮捕を急いでいる。

容疑者の特徴は、身長5フィート7インチ~5フィート10インチ(約165~180cm)、目の色は青、細身で白髪混じり、だらしのない身なりをしている。

1月28日(水)ダリゴールド牛乳、学校から閉め出し?

シアトル教育委員会は、労使紛争で従業員のロックアウトが続いているダリゴールド社の牛乳に関して、学校での給仕を取り止めるよう学校側に勧告することを検討していると発表した。取り止めの理由については「牛乳の安全性と信頼性に疑問がある」としているが、なぜ安全ではないかに関しては言明していない。
ダリゴールド社では昨年の8月から労使紛争がエスカレートし、会社側が労働組合員である従業員約200人を工場から閉め出す「ロックアウト」を行っている。ロックアウトされている従業員らはダリゴールド社製品のボイコットを呼び掛けており、最近では同社の親会社であるWestFarm Foods社で狂牛病が発見された牛と同じ群れの牛が発見されたとして、同社の牛乳と狂牛病を関連づけてボイコットを促すというキャンペーンを展開している。

これに対しWestFarm Foods社では「工場はワシントン州農務局による検査を受けている。製品は高品質で安全である」と反論。米農務省(USDA)でも、牛乳は狂牛病との関連はなく、安全であると主張している。

シアトル教育委員会では次の会議で学校側にダリゴールド牛乳の給仕を取りやめるよう勧告するかどうかを決定する予定だという。

1月27日(火)新型ウィルス・メールが急速に蔓延

米時間の26日午後に発見された新型ワーム「Mydoom(別名Novarg)」がインターネットに広まっている。このワームは俗にいう大量メール送信型ワームで、電子メールの添付ファイルを介して30秒間に100件という速さで感染が蔓延している。
電子メールの件名はまちまちだが、本文には電子メールのエラー表示と見せかけた「The message contains Unicode charcters and has been sent as a binary attachment」などという記述が書かれており、添付ファイルには“.exe”“.scr”“.cmd”“.pif”の拡張子が付いている。ユーザーがこの添付ファイルを開けてしまうと、ワームはユーザーのコンピューターに保管されているすべての電子メール・アドレスに自身のコピーを送りつけて感染を広める。この添付ファイルにはハッカーが攻撃を仕掛けるための不正ファイルが含まれている可能性も高い。

ウィルス対策会社のシマンテックでは、このワームによってユーザーネームやパスワードなどの情報を収集され、転送される可能性もあると見ている。このワームに対する修正プログラムはマイクロソフト社やその他の大手ウィルス対策会社から入手可能。ワームに関する詳細は以下のウィルス対策会社ウェブサイトで参照できる。

ZDNET — www.zdnet.com
McAfee –www.zdnet.com
Symantec –www.symantec.com

1月26日(月)ビル・ゲイツ、英国名誉勲章を授章

英国政府は26日、米マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長に名誉大英勲章を授与することを明らかにした。
授章の理由について英ストロー外相は「ゲイツ氏は現代のグローバル・ビジネスにおける重要なリーダー。マイクロソフトのテクノロジーは現代のビジネス慣行を変化させ、同氏の企業は英国経済に大きな影響を与え、情報テクノロジー・セクターの発展にも貢献している」と述べている。

ゲイツ氏は英国市民ではないため、「Sir(サー)」の敬称は使用することができないが、代わりに「KBE」の敬称が付けられる。名誉大英勲章KBEを授章したアメリカ人には、前ニューヨーク市長のルドルフ・ジュリアーニ、米連邦準備制度理事会のアラン・グリーンスパン議長、映画監督のスティーブン・スピルバーグ、米元大統領ドナルド・レーガンとジョージH.Wブッシュなどがいる。

ゲイツ氏と妻メリンダさんの「ビル&メリンダ・ゲイツ財団法人」は、ケンブリッジ大学の英国外からの大学院生を対象としたスポンサー・シップ確立のため、2億1,000万ドルを寄付することを2000年に発表している。

1月23日(金)ピアス郡の禁煙条例に違法の判決

ピアス郡最高裁判官は22日、ピアス郡の禁煙条例はバーやレストランでの喫煙を認めているワシントン州法「屋内クリーン・エアー法」に違反するという判決を下した。
ロナルド・クルペッパー最高裁判官はタコマ・ピアス郡衛生局に対し、禁煙条例に対する即時の差し止め命令を発令。衛生局側はこの判決を不服とし、上訴する構えだという。

ピアス郡の禁煙条例では同郡の約3,000のレストラン、バー、カジノ、カフェなどが影響を受けていた。

1月22日(木)ワ州のI-200法案に修正の可能性

ワシントン州の州都オリンピアで22日、上院法案6268に関する公聴会が行われた。この法案は1998年に同州で可決されたイニシアチブ200(I-200)法案に修正を加え、米国連邦最高裁判所の判決との一致を図ろうというもの。
I-200法案はワシントン州での公職、契約、大学入学の採用基準における人種と性別による優遇措置を廃止することを定めた法案だが、昨年のミシガン大学でのアファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)をめぐる訴訟では、米連邦最高裁判所がこれを違憲としないという逆転判決を下している。

ワシントン州法は、有権者が承認したイニシアチブ法案は、法案通過2年後に議会が改正することを許可している。しかし、この上院法案に反対する人達は、1998年に有権者の58パーセントが支持して可決された法案を修正しようとする議会の試みは有権者の声を無視した侮辱的行為だと話している。

1月21日(水)タコマの小学校で爆発事故

21日早朝、タコマのローエル小学校で暖房システムが爆発するという事故が発生した。けが人などは出ていない。
爆発事故が起きたのは、授業開始前の朝8時30分頃で、加熱炉またはボイラーの故障が原因と見られている。爆風で建物が損傷するなどの被害が出ているとの情報もあるが、詳細はまだわかっていない。

ローエル小学校はタコマ学区で最も古く、設立は1870年。現在の校舎は1950年に建設されている。

1月20日(火)民主党アイオワ集会、ケリー氏が勝利

米大統領選の皮切りとして注目を集めた15日のアイオワ州民主党集会は、マサチューセッツ州選出のジョン・ケリー上院議員が38パーセントの支持を獲得して勝利を収めた。
2位には32パーセントでノースカロライナ州選出のジョン・エドワーズ上院議員が付け、最有力候補と目されていたハワード・ディーン前バーモント州知事は18パーセントで3位となった。11パーセントしか獲得できず、不本意な4位に終わったミズーリ選出のリチャード・ゲッパート上院議員は、近いうちにも出馬取り下げ表明を行うものと見られている。

上記候補者のほかに民主党指名を争っているウェスリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官とコネチカット州選出で前大統領選挙で副大統領候補だったジョー・リーバーマン上院議員は、ニューハンプシャー州での予備選挙に備えて勢力を集中しているため、今回の党員集会には参加していなかった。

1月16日(金)モノレール税、1.4%に引き上げ

シアトル・モノレール・プロジェクトの財政委員会は15日、シアトルの車両登録税の課税率を今年6月から1.4パーセントに引き上げることを決定した。この増税は、建設予定のモノレール、グリーン・ラインを計画通り6年間で運行させるためのものだという。
モノレール・プロジェクトでは、モノレール建設費にシアトル市民からの車両登録税を当てるとしていたが、依然としてモノレール建設費の1/3以下の収入しか得られていない。同プロジェクト当局は、この差額を埋めるため、公約した14マイルの路線を10マイルに縮小、2車線の予定を1車線に変更し、南北両路線が車両を共有するなどの建設計画の変更や、駅のサイズを縮小して建設費を予定の17億5,000万ドルから16億ドルに引き下げることも検討している。

この決定に対しモノレール建設反対派は、「オントラック」という独立組織団体を形成し、モノレール・プロジェクトの監視にあたることを発表した。オントラックはモノレール・プロジェクトの建設計画変更や建設承認時の公約を破るものであり、車線の減少などは、将来的にシアトル市全体にシステムを拡張するという計画を困難にすると主張している。

シアトル市の車両登録税の引き上げは、今月24日に議会で承認され、6月から施行される予定。

1月15日(木)ワ州、今度は別の農場で狂牛病検疫

米農務省(USDA)は、ワシントン州モブトンで発見された狂牛病感染牛に関わるホルスタイン牛が、同州クインシー地域にある農場に送られた可能性があるとして、この農場を新たに検疫することになったと発表した。
USDAでは、このクインシーの施設には狂牛病感染牛と関わる最高7頭の牛が送られた可能性があるとして、捜査を進めている。モブトンの感染牛の出生時の群れにいた牛を追跡することが、狂牛病の人間感染を防止するとして、USDAでは今後4~5万の酪農場を検疫するとしている。

米政府は米国に輸出された牛肉にはすべて、原産地を記すという新しい計画を考慮している。これにより、問題発生時の追跡作業が容易になる。

1月14日(水)UW医療費過剰請求、罰金は3,000万ドル

ワシントン大学(UW)とUWメディスンのメディケアとメディケイに対する医療費の過剰請求容疑の訴訟は、UW側が連邦政府に3,000万ドルの罰金を支払うことで13日に和解に達したことが明らかになった。この金額はこの種の訴訟では最高額となる。
この訴訟は、UW職員であったマーク・エリクソン氏がUW医師らが架空の医療サービスに対する請求を繰り返し行っているとして、医療費過剰請求を内部告発し、連邦捜査官が犯罪捜査に乗り出して事実が判明した。この犯罪捜査では、UWの著名な神経外科医であったリチャード・ウィン医師が捜査妨害罪で執行猶予付きの有罪を認めており、メディケアとメディケイに対する50万ドルの罰金支払いとUWからの辞職が命じられている。

和解金の金額は、UWが1990年から行っていたとされる過剰請求回数があまりに膨大なことから、連邦政府がサンプルを使って計算して算出。和解金の支払いは、UW医師とUWメディスンほかの医療機関から行われ、一般の税金は使用されないという。

1月13日(火)行方不明の子供の捜索続く

ワットコム郡保安官は13日、ベリングハム近くで12日朝から行方不明となっている2歳の男の子の捜索を遺体発見の捜索に切り替えたことを発表した。
行方不明となっているのは、ケニー・ホワイト君(2歳)で、12日の朝11時頃から行方がわからなくなっている。ケニー君は最近、ひとりでドアを開けることを覚えたばかりで、自宅からひとりで外に出たものと思われる。ケニー君の自宅近くにはヌックサック川があり、ケニー君のものと思われる足跡が自宅から川の水際まで続いていたことから、警察ではケニー君が川に落ちた可能性が高いと見て捜索を続けている。

1月12日(月)米政府、航空客データベースを検討

米政府が米国の航空セキュリティ強化の一貫として、すべての航空客の身元調査を行うことを検討していることが米ワシントン・ポスト紙の報道により明らかになった。
同紙によると、政府は航空会社および航空券手配会社に対して、すべての旅行客の個人情報記録の提出を義務づけることを計画中。これらの情報データベースはコンピューター・システムに入れられ、各個人ごとに数字および色別の脅威度コードが割り当てられる。

ビジネス旅行者や頻繁に航空機を利用する人に関しては、個人情報を自発的に提供した場合には、特別なセキュリティ・ラインを通して、スピーディーなセキュリティ・チェックが行えるようなプログラムも用意しているという。

政府はこの航空客データベースの導入を早ければ来月早々にも開始したい意向だが、反対派および航空会社らは、このシステムによって航空客はふたつのクラスに分類され、アメリカ市民でない人々にセキュリティ審査が集中することになると懸念を示している。

米運輸保安局は、たとえ“信頼できる旅行者”に分類された人々であっても、ほかの人と同様に空港でセキュリティ審査を受けなければならないと述べている。

1月9日(金)ロック州知事、ワ州本土防衛計画を発表

ワシントン州のゲーリー・ロック州知事は、州軍本部のあるキャンプ・マリーで演説し、ワシントン州のテロ攻撃防衛計画の作成が完了したことを発表した。
州知事は「この戦略計画は、州政府および州の企業や部族リーダーらと9ヵ月の協議を重ねて作成したもの」と述べ、今年の州本土防衛費用6,100万ドルの支出指針について説明した。

テロ攻撃に対する州軍備の強化、脆弱性の縮小、そして被害の最小化を目的としたこの計画には、州保健局の補強、緊急時対応要員のトレーニングと増強、各政府機関の連携体制の確立などが含まれている。

1月8日(木)米政府、海賊行為で北朝鮮を非難

米ブッシュ政権は8日、北朝鮮で横行している米映画および音楽の海賊行為の影響で、米企業らが数百万ドル以上の損失を受けているとして、北朝鮮政府を非難した。
米政府はまた、著作権侵害国リストに北朝鮮が追加されたとも発表。これにより、北朝鮮政府は同国の著作権侵害問題に対処することが正式に要求され、実際に対処を行っているかどうかを確認するための特別監視と協議の対象となる。

北朝鮮がこの要求に応じない場合、米政府は世界貿易機構(WTO)にこの問題を提議することができ、WTOが米国の訴えを認めた場合には著作権侵害による損失金額と同等額の経済制裁を北朝鮮に対して課すことができる。

ロバート・ゾーリック米通商代表は今回の発表のなかで、「米政府は、我が国の創造性と知的財産を保護する義務がある。これらの財産は米経済の原動力のひとつとも言える重要な要素だ」と述べている。

1月7日(水)ワシントン州西部、雪による混乱続く

6日に降った大雪の影響を受け、一夜明けた7日もフライトのキャンセルやインターステートの閉鎖、都市部道路での洪水などの被害が相次いでおり、気象庁からは洪水注意報も発令されている。
I-90 のスノコルミー・パスが雪と氷の影響でフリーウェイ両車線が午後2時まで通行止めとなっているほか、シアトル地域でも道路にできた雪解けのぬかるみや、倒れた樹木などで朝の通勤に影響が出た。州運輸局では雪解け水を道路から取り除くために、排水溝をふさいでいる暴風による残骸の撤去作業を進めている。

雪解け水と氷雨はシアトル・タコマ国際空港からの航空便にも影響を与えている。アラスカ航空では朝9時と午後1時に5便ずつ10便のみが飛行を予定しており、シータック、ポートランド、バンクーバーでの残り125便はすべてキャンセルとなっている。

1月5日(月)ワシントン州全域に大雪注意報

気象庁は、週末に東部ワシントン地域を襲ったストームが5日夕方には西部ワシントン地域に移動し、州全域に大雪をもたらす可能性があると発表。1996年の記録的な大雪以来の降雪量となる可能性もあるとして、警戒を呼びかけている。
東部ワシントン地域の4日から5日朝にかけての気温はモーゼス・レイクで氷点下14F、スポケンで氷点下19F、西部ワシントン地域でもベリングハムとポート・アンジェルスで15F、オリンピアで18Fとなるなど、気温が急速に低下。週末には道路にできた氷の影響で各地で交通事故が相次ぎ、1人が死亡、1人が重体となっている。

5日に降り始める雪は翌日6日には雨に変わると予想されているが、この影響で道路のコンディションがさらに悪化する可能性もあると見て、気象庁では車の運転には十分注意するよう警告している。